■メインをリースとしている現在だが、今後は?
今後はどうか? 結論から書くと韓国車が売れ始めるのは液晶TVや携帯端末の後になると思う。加えて現状だと韓国車を買いにくい。前回日本市場に参入した時(2001~2010年)も粘ることなく撤退してしまった。
クルマの場合、10年以上使う。撤退後もサービス体制は残したものの、最後に残った沖縄のレンタカー(TBというフィットのようなクルマ)もフェードアウトしてしまう。
今回の参入、ディーラーを持たず、大きな投資もしていない。前回より一段と撤退しやすい状況にある。ヒョンデも売った後の責任が生じることを考えているのか、リースをメインにしているようだ。
だからこそ日本で162台という少ない販売台数なんだと思う。加えて日本導入時こそCOTYに向けさまざまな広報&宣伝活動を行ったものの、2023年に入って何のアピールもしていない。
■クルマの評価は日本製EVを凌ぐ……あとはブランドイメージか?
大半の日本人のショッピングリストからヒョンデは消えてしまったと思う。電気自動車を買うならむしろBYDのATTO3を考えるかもしれない。BYDも440万円を超えるATTO3は厳しいと思うけれど、200万円台で買える安価なモデルが出てきたら、案外ヒットするかもしれない。そしてBYDはこれから本格的な日本導入作戦を始める。動きのないヒョンデとは対照的だ。
日本市場は諦めたほうがいいか? そんなことないと思う。アイオニック5は現在販売している日本製電気自動車(主にARIYAとbZ4X&ソルテラですね)と比べたらすべての評価項目で勝ち。ブランドイメージさえ伴えばニーズはあると考えます。
むしろ電気自動車だけでなくWRCで活躍しているi20のスポーツグレードを入れたりして少しずつファンを増やしていけばいい。
なかでもスポーツはボーダーレス。WRCの解説をしていてもヒョンデが韓国のメーカーだからといって嫌う人なんかいない。高性能エンジンを積んだスポーツモデルとか日本に持ってきたらいいのに。ヒョンデはそういったところに気が付かないようだ。
はたまた韓流ドラマやKポップなどを上手に使うのも面白いかもしれません。伸びしろはたっぷりある、と私は考えます。
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