ひと晩寝れば運転OKは危険かも!! アルコールの影響はどこまで残るのか?

■ひと晩寝たくらいでは回復しない

視覚機能テストでは「アイトラッキング」技術を用いて、被験者がどこを見ているかを判定した
視覚機能テストでは「アイトラッキング」技術を用いて、被験者がどこを見ているかを判定した

 もう一つのテスト、視覚機能はどうだったか。ここでは運転シミュレーターでの走行中に、「アイトラッキング」という技術で、被験者がどこを見ているかを判定したのだが、以下のようなデータが得られた。

・飲酒直後、翌朝ともに、左右やミラーの確認が疎かになり、死角から飛び出してきた子どもや自転車を見落とす傾向があった。

・よく見ていた箇所を可視化したところ、飲酒前はミラーやサイドウインドウを含む、広い範囲を見て運転していたが、飲酒直後はミラーを見る頻度が減ったり、正面のみ注視するなど視野が狭まる様子が見られた。

・飲酒前は首を振って目視確認をしていたが、飲酒直後や翌朝は前方の狭い範囲のみ目視確認していたため、危うくぶつかりそうになったり、事故に発展したりした。

 このテストでも、飲酒した翌朝は見落としや反応できないミスが、飲酒前に比べて多くなることが分かった。回数的には、飲酒前8回だったミスが飲酒直後は13回に増え、翌朝も10回と高止まりする結果だ。

 つまり酒を飲むと、目をきめ細かに動かすことが億劫になり、一か所をじっと見つめる傾向が強まる。さらに首を振る動作もおろそかになり、その結果左右を目視する能力も低下してしまう。

 その低下は一晩寝たからといって完全に回復するわけではなく、翌朝も運転能力は万全ではないことを理解しておくべきだろう。

 ちなみに睡眠中はアルコールの分解速度も遅くなるので過信は禁物とのこと。「酒には強いから」とか「一晩寝たから」と過信せず、酒を飲んだ翌朝はできるだけ運転を控えることが肝要だろう。

【画像ギャラリー】お酒の影響は意外と長く残る!! 飲酒がおよぼす運転への影響についての実験結果(7枚)画像ギャラリー

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