アナログおじさんは怒り心頭! 対向車のハイビームが眩しすぎる! でも法律ではハイビームが基本ってほんと?

■実は道交法では原則ハイビームが基本だが……

夜間に走行するドライバーを悩ませる、対向車やミラーに映る後続車の眩しいヘッドライト。LEDヘッドライトが普及した今は耐えがたい眩しさだ(beeboys@AdobeStock)
夜間に走行するドライバーを悩ませる、対向車やミラーに映る後続車の眩しいヘッドライト。LEDヘッドライトが普及した今は耐えがたい眩しさだ(beeboys@AdobeStock)

 2017年3月の改正道路交通法施行により、クルマの走行中のヘッドライトは原則ハイビームが基本となり、前方にクルマがいる場合はロービーム(すれ違い灯)に切り替えることが明確化された。

 法律上は、ヘッドライトは原則ハイビームで、ロービームはすれ違い灯。実は、改正以前の道路交通法でもルールは同様のものだ。この道路交通法が制定されたのは昭和35年で昭和46年に一部改正されたものの、当時はクルマが少なく、道路整備も充分ではなく、街灯も少なく夜間は暗かったのだろう。

 しかし、現在では高速道路や郊外の道路を除けばロービームでも問題ないほど整備されている。それでも改正道路交通法でこのように明記された理由の1つとしては、街灯の少ない路上でロービームのまま走行していたクルマが歩行者に気付かず、はねてしまった事故がきっかけだといわれている。

 改正道路交通法の施行と合わせて警察庁のWEBサイトではハイビームの積極使用が推奨されて以降、さまざまなメディアの報道を通してハイビームが基本というのをドライバーが知ったためなのか交通量の多い市街地でもロービームに切り替えないドライバーが多くなった。

 しかし、道交法ではハイビームが基本で走行しなければいけないという規則のほかに、すれ違いや先行車がいる場合にはヘッドライトをロービームに切り替えなければいけないという規則が存在する。

ロービームとハイビームの違い。さすがにハイビームの威力は凄い。出展:警察庁
ロービームとハイビームの違い。さすがにハイビームの威力は凄い。出展:警察庁

 実際には、都市部では対向車や先行車がいない状況は深夜を除けばほぼないといっていいだろう。多くのドライバーは、基本はロービームで走行し、照明のない見通しの悪いところなどでハイビームに切り替え、対向車が来たら、眩しく感じさせないよう、ロービームに切り替えているはずだ。

 おそらくハイビームが基本ということを知ってハイビームにして走っているドライバーのなかには、ロービームにしないと「減光等義務違反」となることを知らないのだろう。罰則は加点1、反則金は6000円となる。といっても、ただハイビームで走行しているだけでこの交通違反で検挙されることはほとんどないと聞いている。

 愛車のオートハイビーム機能が走行状況によって少し遅れて作動していないか確認し、もし遅れて切り替わるようなら積極的に手動で切り替えよう。

 いずれにしても対向車や先行車にハイビームで眩しく感じさせないよう、相手を思いやる気を使った運転を心がけたいものだ。

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