「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど中身は国産だったクルマたち6選

イギリスの誇りを支えたトヨタの技術

●ロータス エリーゼ/エキシージ

「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど、中身は国産だったクルマたち
1996~2021年に販売されたロータス エリーゼは2004年からトヨタ製エンジン搭載モデルをラインナップに追加し、それはシリーズ終了まで継続された

 イギリスのスポーツカーブランド・ロータスは、元来が小さなメーカーであり、その歴史において他社製エンジンを使用することが多かった。

 1996年に発売されたライトウエイトスポーツのエリーゼもまた、当初は同じイギリスのローバーが製造した1.8リッターエンジンが搭載され、2004年からはトヨタ製エンジン搭載モデルも追加された。

 そして2006年、ローバー社の経営破綻によってエリーゼのエンジンはトヨタ製のみになった。これ以降エリーゼとその上級バージョンのエキシージはトヨタ製エンジンで展開されていく。

 エリーゼ/エキシージはエンジンこそ日本製だが、車体はロータス製であり、隠れ日本車と呼ぶほどではないかもしれない。しかし、クルマの心臓部となるエンジンが日本産なのは興味深い。

●アストンマーティン シグネット

「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど、中身は国産だったクルマたち
アストンマーティン シグネット。トヨタ IQのOEMモデルだが、ご覧のとおりしっかりと“アストン顔”に変更され、エンブレムもアストンマーティンに

 トヨタが2008年に発売した超ショートホイールベースコンパクトカーのIQ。このIQが、イギリスの老舗・アストンマーティンから姿を変えて販売されていたことを知る人は少ない。

 その名もアストンマーティン シグネットは、車体の縦横比からIQベースのモデルであることはすぐにわかるものの、そのルックスはオリジナリティが高い。

 そして驚きのポイントがその組み立てだ。まず完成した状態のIQがアストンマーティンの工場に納入され、そこから分解と再組み立てを行ってシグネットとして仕上げ直されていたという。

 ちなみにシグネットの日本での販売価格はIQの約3倍だったのだが、手間を考えるとそれも仕方ないといえる。

見た目は別ものだが…日仏同盟SUV

●シトロエン C4エアクロス/プジョー 4008

「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど、中身は国産だったクルマたち
三菱 RVR(3代目)がベースのシトロエン C4エアクロス。フロント回りのデザインはシトロエン風に仕上げられていて、ひと目ではベース車がわかりにくい

 三菱自動車は一時期、フランス・PSAグループ(現ステランティス)へのOEM供給を実施していた。つまり三菱製モデルがPSAグループのシトロエン&プジョーブランドで販売されていたということ。

 第1弾が初代三菱 アウトランダーをベースにしたシトロエン Cクロッサー/プジョー 4007で、続くモデルがi-MiEVベースのシトロエンC-ZERO/プジョー  iOn。そして最後に登場したのがシトロエン C4エアクロス/プジョー 4008だ。

 2012年登場のC4エアクロスと4008は三菱 RVRがベースになっているが、シトロエン&プジョーによってモディファイが施され、パッと見はRVRベースであることがわかりにくい。

 C4エアクロス/4008は2018年まで販売が続けられたが、どちらのモデルも日本に正規輸入されることはなかった。現在日本で販売されるC4エアクロスは、このRVRベースのモデルではなく別個に開発されたもの。

 グローバリゼーションによって世界各国の自動車メーカーが巨大グループを形成する現代において、クルマの無国籍化がさらに進む可能性は高い。

 つまり、今後も実は日本産の外国車、あるいはその逆のクルマが生まれるといったケースが増えることも考えられる。

 そういう意味では、もはやクルマの国籍をそこまで気にする時代ではないのかもしれない。

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