「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど中身は国産だったクルマたち6選

「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど中身は国産だったクルマたち6選

 かつての日本において、輸入車を所有するのはひとつのステータスだった。しかし、国産車の優秀さも知れ渡った現代では、そうした“輸入車信仰”も薄れつつある。

 とはいえ国産にはない魅力を持つ海外製のクルマも多く、輸入車に憧れるドライバーもまた根強く存在している。

 だが、その憧れの輸入車が実は日本製だったとしたら……? 今回は、日本からOEM供給された輸入車や、日本製コンポーネンツを多数使用した海外製のクルマを紹介していきたい。実はあのクルマもメイドインジャパンだった?

文/長谷川 敦、写真/シトロエン、トヨタ、スズキ、スバル、マツダ、三菱、ロータス、Newspress UK、FavCars.com

よく見ると…ベース車がわかりそうな3モデル

●フィアット/アバルト 124スパイダー

「だまされたっ!?」見た目は輸入車…だけど、中身は国産だったクルマたち
フィアット 124スパイダー。2016年にイタリア・フィアットが発売した2シーターオープンスポーツカーだが、このアングルから見るとある国産車の面影が……

 アバルトはイタリア・フィアットのスペシャリティカーブランドであり、日本でもお馴染み。そんなフィアットとアバルトの両ブランドから2016年に発売されたのが124スパイダーだ。

 スパイダーという名称はオープンスタイルのスポーツカーに与えられるものだが、この124スパイダーでも同様で、2シーターオープンの正統派スパイダーといえる。

 そしてこのクルマの全体的なフォルムに既視感はないだろうか? そう、こちらの124スパイダーは、マツダ ロードスターの兄弟車なのだ。

 ベースになったのは4代目ND型ロードスターながら、顔つきはイタリアンテイストに変更され、エンジンもマツダ ロードスターにはないターボ仕様となっている。

 なお、製造や組み立ては日本国内の工場で行われるため、日本では国産車扱いだったりする。

 日本ではアバルトブランドの124スパイダーのみが販売され、フィアット版は未入荷。販売期間は2016~2020年と比較的短命のモデルだった。

●サーブ 9-2X

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サーブ 9-2X。スウェーデンのサーブが2004年にリリースしたモデルだが、中身は2代目スバル インプレッサだった。サーブ風フェイスにアレンジされている

 スウェーデンのサーブから販売されていたツーリングワゴンモデルの9-2X。このクルマもまた日本車がベースであり、その面影は色濃く残されている。

 そんな9-2Xのベースはスバルの2代目インプレッサだ。

 2004年にリリースされた9-2Xがスバル製なのは、この当時のサーブがアメリカ・ゼネラルモーターズ(GM)の完全子会社であり、そのGMとスバルが提携関係にあったから。

 9-2Xのプラットフォームや内装はインプレッサから流用されるが、フロントマスクとリア周りの造形はサーブオリジナルのものに変えられている。

 製造は日本国内のスバル工場で行われていた。しかし、2005年末にはスバルとGMの提携が解消されることになり、9-2Xの販売も2006年をもって終了している。

●シボレー クルーズ

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2001年販売のシボレー クルーズ。ベースになったのは初代スズキ スイフトだが、外装はシボレー(GM)によってデザインされていて、スイフトよりも腰高な印象

 最終モデルはれっきとした米国車だが、実は初代モデルが“隠れ日本車”だったというのがアメリカ・シボレーのコンパクトカー・クルーズ。

 クルーズの登場は2001年で、このクルマは初代スズキ スイフトのOEMモデル。

 今回紹介する他のクルマ同様に国産車をベースにしつつ、外装デザインはシボレーの親会社であるGMが行い、テールランプの意匠にはシボレー コルベットのものがとり入れられている。

 初代シボレー クルーズの販売は2008年まで行われ、2代目は韓国で製造。2016~2020年に販売された3代目はアメリカ・オハイオ州の工場で製造される正真正銘の“アメ車”になった。

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