給油口を開けると対応する油種が記載されたステッカーなどが貼られていて、油種を示しているのは多くの人が知るところだ。セルフスタンドで給油したことがある人ならば覚えがあるだろう。しかし、その中には「バイオ混合ガソリン対応車」と記載されているものもある。バイオ混合ガソリンと聞くと海外のイメージが強いかもしれないが、これは一体どんなことを意味しているのだろうか。
文/西川昇吾、写真/Adobe Stock、ベストカーWeb編集部、HONDA、TOYOTA
■バイオ混合ガソリンとは?
この記載を見る限り、通常のガソリンもしくはバイオ混合ガソリンに対応していると捉えることが出来る。ではバイオ混合ガソリンとはどんな燃料なのだろうか。
簡単に言ってしまえばバイオエタノールをガソリンに混合した燃料だ。バイオエタノールはサトウキビやトウモロコシなどの植物由来のエタノールのことを指す。
バイオエタノールは植物由来で化石資源を使用していないため、燃焼しても大気中の二酸化炭素増加に繋がらないという特徴を持っている。「燃やしても二酸化炭素が発生しないなんてことはないだろう」そんな意見もあるかもしれない。
しかし、原材料となるサトウキビやトウモロコシといった植物たちは空気中の二酸化炭素を吸収して育っていく。そんな存在を原材料としているため二酸化炭素はリサイクルされて排出されないという考えなのだ。
■E10とETBE22は違うの?
最近のバイオ混合ガソリン対応車の多くは「E10/ETBE22」と記載されている。これは対応しているバイオ混合ガソリンの種類を表している。E10はガソリンにバイオエタノールが10%(体積比)混合した燃料のことを指す。
ETBE22はバイオエタノールから合成したエチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)を混合した燃料のことだ。こちらはガソリンにETBEを体積比22%混合している。この22%という数値はE10と含酸素率が同じになる数値だ(含酸素率3.7%)。
ETBEはエタノールと異なっていて、水分や蒸気圧の管理の必要が無くガソリンに馴染みやすい性質を持っている。
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