最近のクルマに愛嬌がないのはバンパーが消えたからでは? いったいバンパーはどこいったんだ!

■自動車バンパーの現在

現行車では珍しくバンパーの存在感が際立つスズキ ジムニー
現行車では珍しくバンパーの存在感が際立つスズキ ジムニー

 バンパーの役目が大きく変わってくるのは20世紀後半のこの時期からだ。クルマの安全性能が問われるようになり、各国で衝突安全基準が厳しくなっている。

 最初は「フルラップ衝突」試験だった。コンクリートの壁に真っ直ぐぶつけ、キャビンの変形をチェックするのである。これはボディをつぶれやすい構造にすれば合格できた。

 だが、実際の事故形態と違うと批判され、「オフセット衝突」試験が採用されるようになる。こうなるとボディをつぶして衝撃を吸収するだけではキャビンが変形し、乗員はケガでは済まないのだ。

 新たにオフセット衝突が採用され、後方からの衝突に対しても厳しい要求が出されるようになっている。歩行者保護も加わったから、バンパーの存在意義もデザインも大きく変わるようになった。

 最近のバンパーは、成形の自由度が大きいからボディに溶け込んだ美しいデザインとなっている。フロントマスクと違和感なくつなげられ、一体化を心掛けているからバンパーと分かりづらいものも多い。

 全長が決まっていてデザイン代の少ない軽自動車のバンパーは苦労の連続らしい。ちなみに現行モデルでバンパーの存在感が際立っている例外作品は、SUVのジムニーだ。EVが増えてくる近い未来、前後のバンパーはどのように進化していくのだろう。

【画像ギャラリー】主張するパーツから縁の下の力持ちへ!! 今昔自動車バンパー事情(17枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタセリカ復活計画、始動!? 新型ホンダフリードの獲れたて新情報も盛りだくさん!【ベストカー6月10日号】

トヨタ自動車の壮大なるBIGネーム復活計画の第四弾は……なんとトヨタセリカ!? 新型ホンダフリードの注目情報や、レーシングドライバー岩佐歩夢選手の新旧ホンダスポーツカー試乗など、GW明けから全力投球な企画だらけです!