ランドクルーザー250が8月2日にワールドプレミアされ、来年5月といわれる販売開始に向けて期待が高まっている。
さて、ここで気になるのが国内向け仕様には設定されない2.4リッターターボハイブリッドだ。現時点では北米向け、中国向けとされているが、結論から言えば、日本向けランクル250にも搭載される。おそらくは2025年後半以降になるだろうが、確実に開発は進行している。果たしてどんなパワーユニットなのか? 深掘りしていこう!!
文/梅木智晴(ベストカー編集委員)、写真/トヨタ自動車、ベストカー編集部
北米、中国向けランクル250には2.4リッターターボハイブリッドしか搭載しない
281ps、43.6kgmを発生する直列4気筒2.4リッターエンジンにクラッチを介してモーターを直列に接続。これに8速ATを組み合わせて構成されるハイブリッドパワートレーン。エンジンとモーターのシステムで最高出力330ps、最大トルク64.3kgmを発揮する。ランクルなので当然、副変速機を備えたトランスファーによって後輪と前輪に駆動力が配分される4WDである。
このパワーユニット、レクサスGXには日本向けにも最初から搭載する予定だが、ランクル250は当面「北米、中国専用」とされている。いや、それどころか北米と中国向けのランクル250には、この2.4リッターターボハイブリッド「しか」設定されないのが特徴的だ。
さて、この「T24A-FTS」型エンジンを使ったハイブリッド。各誌でいろいろな報道がされているけれど、「今、日本仕様に向けて開発をしています。搭載予定です。楽しみにしていてください」という森津圭太チーフエンジニアのコメントがそのすべて。つまり、いずれは日本仕様にも搭載される計画で、実際に開発も進んでいるのでありました。
ブロックもヘッドもランクル専用設計!! 悪路でも壊れない耐久性
このT24A-FTSエンジン、型式はクラウンやヴェルファイアなどに搭載している直4、2.4リッターターボと同じだ。だからして、もちろん87.5×99.5㎜のボア×ストローク、2393㏄の総排気量に違いはない。さらにブロックの基本形状なども同じなのだが、クラウンやヴェルファイアに搭載するT24Aエンジンは「横置き」だ。一方ランクルは「縦置き」なので搭載方法が違う。このため吸排気系の取り回しなどは当然専用の新設計となっている。
さらにランドクルーザーに搭載するにあたり、耐久性や信頼性を大幅に引き上げる必要がある。そのためブロック本体の強度や内部のパーツの耐久性なども含め、これまでの横置き用とは多くの部分で異なるパーツを使っており、事実上「新設計エンジン」といってもいいほどの改良を加えているのだという。
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