■スポーツカー代表:トヨタスープラSZ:14.5km/L(8速AT/2WD)
スープラは高性能なスポーツカーで、燃費性能が優れているのは直列4気筒2Lターボエンジンを搭載するSZだ。最高出力は197馬力(4500回転)、最大トルクは32.7kg-m(1450~4200回転)だから、3Lのノーマルエンジンに相当する動力性能を発揮しながら、WLTCモード燃費は14.5km/Lに達する。
ちなみに水平対向4気筒2Lノーマルエンジンを搭載するGR86SZは、最高出力が235馬力(7000回転)、最大トルクは25.5kg-m(3700回転)で、WLTCモード燃費は12.0km/Lだ。スープラSZは、BMW製の高効率なエンジンを搭載することで、燃費性能を向上させた。
■スポーツカー代表:トヨタGRヤリスRZ:13.6km/L(6速MT/4WD)
GRヤリスは、ヤリスをベースに開発された高性能車とされるが、3ドアのボディからプラットフォームまでコンパクトカーのヤリスとは大幅に異なる。別の車種と考えて良いだろう。
エンジンは直列3気筒1.6Lターボで、最高出力は272馬力(6500回転)、最大トルクは37.7kg-m(3000~4600回転)と強力だ。
ノーマルエンジンであれば3.5L並みの動力性能を発揮して、WLTCモード燃費は13.6km/Lになる。4WDも備わり、走行性能の割に燃料消費量を抑えた。スープラSZと同様に効率が優れている。
■スポーツカー代表:ホンダシビックタイプR:12.5km/L(6速MT/2WD)
シビックタイプRは、前輪駆動の2WDで、頂点の走りを目指すスポーツモデルだ。エンジンは直列4気筒2Lターボで、最高出力は330馬力(6500回転)、最大トルクは42.8kg-m(2600~4000回転)とされる。自然吸気のノーマルエンジンであれば、4Lに相当する性能だ。
これだけパワフルなエンジンを搭載して、WLTCモード燃費は12.5km/Lになる。最大トルクが40kg-mを上まわり、なおかつWLTCモード燃費も12km/Lに達するから、シビックタイプRも効率が優れている。
■SUV代表:マツダCX-60XD・Lパッケージ:19.8km/L(8速AT/2WD)
CX-60は後輪駆動のプラットフォームを使うマツダの上級SUVだ。自然な操舵感、ボンネットの長い外観など、後輪駆動の特徴を備える。直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボを用意することも、CX-60の大切なセールスポイントだ。
開発者によると、燃焼効率を追求した結果、3.3Lの排気量を備えたクリーンディーゼルターボがベストだと分かった。ただしこの排気量を4気筒で達成するのは難しく、6気筒が必要になる。その意味でも直列6気筒を縦向きに搭載できる後輪駆動のプラットフォームは、親和性が高かったという。
ディーゼルにはマイルドハイブリッドもあるが、前述の通り「意外に燃費の良いクルマ」だから、電動機能を備えない買い得グレードのXD・Lパッケージを取り上げる。それでもWLTCモード燃費は19.8km/Lと優秀だ。
しかもディーゼルの軽油は、レギュラーガソリンに比べて1L当たり20円ほど安い。そうなると燃料代は、ハリアーハイブリッドZの21.6km/L(4WD)と同等か、むしろCX-60の方が安く収まる。
そしてCX-60XDの動力性能は、最高出力が231馬力(4000~4200回転)、最大トルクは51.0kg-m(1500~3000回転)と強力だ。トルクコンバーターを使わない8速ATとの相乗効果もあり、動力性能と燃費のバランスは抜群に優れている。
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