ひと昔前に比べてクルマの走行性能や安全性能が向上した昨今、価格も上昇するのは当たり前。でも、そんな状況のなかでも安いクルマはある。しかも、装備も充実しているのだから、世の中まだまだ捨てたもんじゃない!
文/FK、写真/スズキ、トヨタ、日産、ホンダ
100万円代で新感覚の走りが味わえた2代目ノートのe-POWER搭載モデル
2005年1月の登場から15年間で累計約146万台の販売を記録しているノート。
しかし、デビュー当時のコンパクトカー市場はヴィッツ、フィットなど強力なライバルがひしめきあっていたこともあって、セールス面では苦戦を強いられていた。
そんななか、2012年9月に登場した2代目は2013年次のRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど高い評価を得ていたが、状況が大きく一転したのは2016年11月に行われたe-POWERの追加ラインナップだった。
発売後約3週間経過時点の受注台数は月間販売目標の2倍となる2万台を突破したほか、2017年1月には国内販売登録車ランキングでも1位(1万4113台)を獲得。
e-POWER搭載車に限定すれば、発売から約11カ月間で累計10万台を販売し、一気にコンパクトカーシーンの頂点へと昇りつめた。
その大きな原動力となったのはもちろんe-POWERの追加ラインナップであり、100%モーター駆動ならではの力強くてスムーズな走行性能と優れた静粛性に加え、アクセルペダルの踏み戻しだけで加減速を意のままに行えるワンペダルドライブの利便性は新たな時代のコンパクトカーを感じさせるのに十分なものであった。
それでいて、e-POWER搭載車の廉価モデルは車両本体価格が180万円弱だったのだから、売れて当然といったところだろう。
そして、2020年12月には新設計のプラットフォームにシステムを大幅刷新した第2世代のe-POWERを組み合わせた3代目がデビュー。
日産としては5度目の日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞をはじめ、2022年1月から12月のハイブリッド車を含めた電動車の累計国内販売台数において1位を獲得するなど、コンパクトカーでありながら日産の顔ともいうべき一台としていまなお高い人気を維持している。
コメント
コメントの使い方