■スバル インプレッサの評価は?
水野和敏 取材メモ
・高い車体剛性、しっかりと作り込まれたシャシーなどにより、スムーズで滑らかな操舵フィールを作り出しているのは高評価。
・比較的硬いバネを使いロールを抑えながら、スムーズに動くショックアブソーバーを組み合わせて乗り心地と操縦性のバランスをとっている。
・エンジンはややトルクレスポンスが物足りず、吸気音も大きく車室内にこもり音が出る。
基本プラットフォームのよさとボディ剛性の高さは高く評価できるポイント。これがあるからこそ硬めのバネを主体としたサスペンションセットが可能となっている。特にフロントサスがガッチリしているので操舵に対してリニアでレスポンスいい操縦性を実現した。
一方、クルマがよくなることで水平対向エンジンのデメリットが気になる。ビッグボア・ショートストロークによる燃焼制御の難しさなどによる音やトルクレスポンスと燃費の悪さだ。
また側突対応のためであることは理解するが、乗員の位置が前席、後席ともに内側に寄りすぎて、前席座面が小さいのはマイナスだ。
スバル インプレッサST-H AWD 諸元
・全長:4475mm
・全幅:1780mm
・全高:1515mm
・ホイールベース:2670mm
・最低地上高:135mm
・最小回転半径:5.3m
・車両重量:1580kg
・エンジン:水平対向4気筒DOHC
・総排気量:1995cc
・最高出力:145ps/6000rpm
・最大トルク:19.2kgm/4000rpm
・モーター出力/トルク:13.6ps/6.6kgm
・トランスミッション:CVT
・WLTCモード燃費:16.0km/L
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:ダブルウイッシュボーン
・タイヤサイズ:215/50R17
・車両価格:321万2000円
■トヨタ カローラスポーツの評価は?
水野和敏 取材メモ
・RAV4やハリアーにも搭載される2L・NAエンジンは吸気音が心地よく、またトルクレスポンスにも優れ、よくできている。
・最近のトヨタ車に共通した、フロントのロール剛性を高めた足回りのセットで、操舵に対するフロントの反応はシャープ。
・トヨタのファミリーフェイスはいいのだが、もうちょっと空力も考慮した造形を望む。
従来のレギュラー仕様1.2Lターボに代えて新世代の直4、2L・NAエンジンを搭載。このエンジンは直噴とポート噴射を併用したシステムを採用して燃焼効率を徹底追求。最大トルク20.6kgmは効率のよさを証明している。実際走っても気持ちよく吹け上がり、トルクのレスポンスも心地よいパワーユニットだ。
フロントのロール剛性を高め、リアサスを比較的スムーズに動かすサスペンションは、操安性と乗り心地のバランスに優れる。最近のトヨタFF車のジオメトリーによるセットだ。
フロント寄りのブレーキ配分と空力性能要件の取り込みが少ない車体の造形はマイナスポイントだ。
トヨタ カローラスポーツ 2.0G “Z” 諸元
・全長:4375mm
・全幅:1790mm
・全高:1460mm
・ホイールベース:2640mm
・最低地上高:135mm
・最小回転半径:5.3m
・車両重量:1380kg
・エンジン:直列4気筒DOHC
・総排気量:1986cc
・最高出力:170ps/6600rpm
・最大トルク:20.6kgm/4900rpm
・モーター出力/トルク:―
・トランスミッション:CVT
・WLTCモード燃費:17.2km/L
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:ダブルウイッシュボーン
・タイヤサイズ:225/40R18
・車両価格:264万円
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