今こそディオンだ!!!! フリード&シエンタに勝つなら5ナンバーミニバンを復活させるべきよ三菱

■スライドドアじゃないけど……乗り降り性能バツグンだったのよ

全高1650mmと当時のストリームが1590mmであったことを考えると、背の高い部類であった
全高1650mmと当時のストリームが1590mmであったことを考えると、背の高い部類であった

 そこで復活を望みたいのが、2000年~06年まで販売されていた3列シートミニバンである「ディオン」である。

 ディオンは当時、トールワゴンとしてラインナップされていたミラージュディンゴのプラットフォームを流用した7人乗りの3列シートミニバンであり、ボディサイズは5ナンバー枠に収められていた。

 ベースとなったのがコンパクトカーということもあって、同クラスのミニバンよりは全長がやや短めとなっていた。

 だが、運転に不慣れなユーザーからしてみれば取り回しやすさにもつながり、決してデメリットだけだったとは言い難い。

 もちろん搭載エンジンはライバルと同じく2LのNAエンジンだけでなく、1.8Lのターボモデルも存在。

 当時走りにもこだわりが強かった三菱らしいところといえるだろう。

 後部ドアはスライドドアではなく一般的なヒンジドアを採用していたが、同じくヒンジドアを採用していたストリームやウィッシュなどよりも全高が高めとなっており、乗降性が高かったのも美点となっていた。

■ミニバンが150万円!? 装備を考えると格安だったぜ

シートアレンジも多彩で2列目のシートを倒せば机として使うことも。今のアウトドアブームを考えると十分勝負できる気も
シートアレンジも多彩で2列目のシートを倒せば机として使うことも。今のアウトドアブームを考えると十分勝負できる気も

 そしてヒンジドアに比べてコストがかさむスライドドアを採用しなかったことで、2000年代の2Lクラスの3列シートミニバンとしては驚異的とも言える150万円~のスタート価格を実現していた。

 もちろんエアコンやパワステ、パワーウィンドウといった快適装備は全て標準装備となっていたので、スタート価格だけを安く見せる飾りグレードではなかった点も評価したいところだ。

 このようにユーザーの買いやすい価格帯かつ、扱いやすいサイズで登場したディオンは、登場直後こそ比較的好調な滑り出しであった。

 だが、直後に明るみに出たリコール隠し問題の影響もあってスタートダッシュを決めきれなかったのが非常に残念だった。

 結局、ディオンが消滅した後は三菱から5ナンバーサイズの3列シートミニバンは一旦消滅。

 2011年10月に日産 NV200バネットのOEM供給を受けたデリカD:3ワゴンで復活したものの、2019年に終売となり、現在はまた空席となってしまっている。

 シエンタやフリードでは小さいけれど、3ナンバーになったノアやステップワゴンは持て余す……というユーザーの受け皿になる車両が今こそ必要となるのではないだろうか。

 一応、三菱には東南アジア地域向けに現地生産している3列シートMPVのエクスパンダーが存在しているので、これをベースにナロー化するというのもひとつの手かもしれないが、果たして……?

【画像ギャラリー】スポーツモデルめっちゃカッコいいやん!! ディオンのスペシャルモデルを写真で(7枚)画像ギャラリー

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