■水平対向のフィーリングはぜひ味わっておきたい スバル BRZ(税込396万円~)
純エンジン車を取り上げるうえで、水平対向4気筒エンジンを搭載したスバル BRZ/トヨタ GR86は外せないモデルだ。
先代BRZ/86の軽量コンパクトかつ低重心なエンジンコンセプトはそのままに、先代ユーザーから求められていた「モアパワー」の要望に応え、排気量は2.0Lから2.4Lへアップ。最高出力は173kW(235ps)/最大トルク250Nm、0-100km/h加速は、7.4秒から6.3秒へと、1秒以上縮めている。
乗ってみると、余りの視野の低さに最初は驚くが、雰囲気のいいコクピットによって走る気満々にさせられ、心が躍る気持ちになる。ワインディングへ出かければ、水平対向エンジンのフィーリングや、低重心なクルマの安定感や安心感といったありがたみを、十二分に感じられるクルマだ。
■ディーゼルなのに回すことが楽しい!! マツダ CX-60 SKYACTIV-D 3.3(XD-2WD 税込353万円~)
また、マツダの開発した直列6気筒ディーゼル車である、「CX-60 SKYACTIV-D 3.3」も、是非ともお薦めしたい純エンジン車だ。
排気量は3.3L、最高出力は170kW(231ps)/最大トルクは500Nmだが、特筆すべきは燃費のよさ。WLTCモード燃費にて19.6~19.8km/L(2WD)を達成している。また、「クォー」という直6エンジンサウンドによって、ディーゼルなのに回すことが楽しい。
直6ディーゼルと聞いてもピンと来ない人も少なくないと思うが、昨今のディーゼルターボエンジンのトルクフルな走りと、走れば走るほどに伸びる燃費のよさを知れば、必ず気に入るはず。静かなだけのハイブリッド車では味わえない、マツダの直6ディーゼルのフィーリングをぜひ体感してほしい。
■魔力ともいえるような魅力が詰まったエンジン車 日産 スカイライン400R(税込590万円)
2023年8月に「NISMO」が登場した、日産スカイライン400R。限定1000台であることから、すでに入手困難となっているようだが、カタログモデルのスカイライン400Rだって凄いマシンだ。
排気量3.0LのV型6気筒ツインターボエンジンが搭載されており、最高出力298kW(405ps)/最大トルク475Nm。駆動方式は後輪駆動のみという、生粋のスポーツセダンだ。
通常走行では、ベース車(300ps)との違いは殆ど感じられないが、シチュエーションが許されて、アクセルを踏みこめば、「クォーン」という野太く澄んだV6サウンドが高鳴り、強烈に加速していく。「冷や汗」をかくほどの爆発的な加速だが、エンジン車好きならば、これが嫌いな人はいないはず。
また、電制ショックによる足のセッティングと、DASによるハンドルングの応答性、そして405psのV6ツインターボのレスポンス、これらをドライブモードセレクターで切り替えできるのが、とにかく面白い。
ノーマルモードでゆっくりと流して走るときは、エンジンの荒々しさは影を潜め、足周りの硬さも丁度よい塩梅となるので、むしろ大人しめのセダンのよう(400ps超だといって構える必要はない)。
だがモードをスポーツに切り替えれば、クルマが全くベツモノへとキャラ変、切れ味鋭い加速とサウンドを奏でるマシンへと激変する。魔力ともいえるような魅力が詰まったエンジン車だ。
そう遠くないうちに、自動車メーカーは、純エンジン車のラインアップを廃止していくだろう。ぜひその前に、純エンジン車の到達点を味わっておいてほしい!
【画像ギャラリー】カウントダウンは始まっている……だが今ならまだ乗れる!! 完成の域に達した純エンジン車5台(30枚)画像ギャラリー
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