ここ近年、災害級の豪雪が日本列島を襲い、国道などの幹線での大渋滞や立ち往生などが発生する。長時間の車内閉じ込めなどは命の危険にも直結する。そんな事態に直面したらどうする!? 生還するためのサバイバル術を身に付けよう!!
※本稿は2023年12月のものです
文/ベストカー編集部、画像/ベストカー編集部、Adobe Stock
初出:『ベストカー』2024年1月10日号
■暖冬予報でも油断は禁物
2024年の冬は暖冬傾向だとの長期予報が出ているけれど、これ、ひと冬を通じた「平均的傾向」として暖冬の傾向だということ。言うまでもないが、寒気は当然やってくるし、厳しい寒さとなる日だって少なくはない。
近年、12月から1月にかけて、主に日本海側の積雪エリアでの豪雪、それに伴う大規模な立往生のニュースが聞こえてくる。
2023年1月10日には北海道小樽市の国道5号線で大規模な立往生が発生した。また、その直前の2022年12月19~20日には新潟県柏崎市や長岡市などの国道8号線で1000台規模の長時間にわたる立往生事案が発生している。
いずれも冬季は積雪が当たり前とされる地域だ。しかも幹線国道や高速道路で、降雪に対する対策もしっかりとされている区間で発生している。それだけ短時間に集中して大雪が降ってしまった、ということだろう。
1000台規模の立往生ともなると、解消まで10時間を要するというケースもある。外は大雪が一気に降り積もり、クルマから外に出ることもできない。このような状況では命の危険に直面する。
もちろん、そのような事態に陥らないに越したことはないが、自然災害というのは避けられない場合も多い。
そんな事態に直面した時、どうしたらいいのか? 命を守るためのサバイバル術を考えたい!!
■冬のドライブ『危機回避』
災害級の豪雪ではなくとも、首都圏や中京圏、大阪都市圏などのドライバーにとって雪道走行は緊張感も高まるし、ちょっとした油断が大きなアクシデントに直結する。スタッドレスタイヤやオールシーズンタイヤなどの「冬用タイヤ」を履いていても万能ではない。
●制動テストをすべし!
雪道での路面状況は刻々と変化する。気温や雪の質、積雪量や融け具合などによって滑り具合は大きく変化する。
滑りやすい路面だな、と感じたなら、周囲の交通状況をよく確認したうえで、急制動をかける。これによってグリップ状況を確認するのだ。発進時に深めにアクセルを踏み込んでトラクションを確認するのも有効。現時点でどの程度のグリップが得られているかを常に確認。
●日の当たらない北側斜面の路面はアイスバーンだと思え
一見ドライのアスファルトに見える「ブラックアイス」がクセモノ。日中も日陰になる山間部の北側斜面はもちろんなのだが、都市部でもビル陰になる路面ではブラックアイスの危険があるので要注意だ。
日中の気温で圧雪路面の表面が融け、夜間の冷気で再び凍る。この繰り返しに加え走るクルマのタイヤで磨かれ、歩くのも困難なほどツルツルだ。
山道で日差しの当たる区間ではアスファルトが顔を出していてもコーナーを曲がって日陰に入ると、一見アスファルト路面か? と見えてもブラックアイスということもある。油断しないで「滑る」ことが当然と思っておくことだ。
●路肩の新雪の下には側溝があると思え!
走りなれた地元の後続車に道を譲ろうと路肩に寄るのも危険。除雪された雪で段差になっているため、ハンドルを取られる。また、郊外の一般道では路肩に側溝があっても雪でわからない。ズボリとハマったら自力での脱出は困難だ。
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