■スマートフォンの使いすぎが夜の運転のしづらさの原因に
夜間の運転で物が見えづらくなるのは目の疲れ、いわゆる眼精疲労が原因となることもある。瞳孔を収縮する時、目の中の筋肉は常に緊張状態となっている。それが続くと筋肉が疲弊して機能が低下し、瞳孔を適切に調整することができなくなってしまうのだ。
目を最も疲れさせるのがスマートフォン。スマートフォンの液晶画面が発する光は想像以上に強く、画面を見ている時は常に瞳孔が収縮した状態となっている。すると目の筋肉が疲弊してしまうのだ。
また、暗いところでスマホを見ると瞳孔が拡張したままとなり、画面の強い光が大量に目の中に入り込んでしまって目に大きな負担をかけてしまう。
若い人でもスマートフォンを見すぎたりすると目の筋肉に疲労がたまり、機能が衰えてしまうことがわかっている。ということで、若いから大丈夫と油断するのは禁物だ。
■目の衰えを食い止めるには目の運動を
夜間の運転で物が見づらい、見づらさは感じないものの異常に疲れるという人は下記のような瞳孔を調整する筋肉の疲れをとる運動を行ってほしい。気分が悪くなるようなら、できるものだけでもOKだ。
非常に簡単なものばかりなので、運転の休憩時間の合い間などに試してほしい。
●眼球だけを大きく動かす
肘を伸ばして親指を立てて爪が目の高さにくるくらいまで上げる。親指の爪にピントを合わせたら親指を左右に大きく動かす。親指の動きに合わせて顔を動かさずに眼球だけを動かす。気分が悪くならないようなら眼球を時計回り、反時計回りにも回してみよう。
●目をギュッとつぶる
目をギュッとつぶって2~3秒間ほどキープし、パッと開ける。この動きを数回繰り返す。ドライアイの改善にも効果的だ。コンタクトレンズを着用しての運転時にお薦め。
●遠く、近くと交互にピントを合わす
肘を伸ばして親指を立てて爪が目の高さにくるくらいまで上げる。親指の爪にピントを合わせる。次に遠くの目標物にピントを合わせる。これを5~10往復ほど行う。
■夜も昼もトンネルは鬼門!!
明るいところから急に暗いところへ入った時のほうが瞳孔の調整は時間がかかるといわれている。この反応は暗順応と呼ばれ、まぶしさに目が慣れることは明順応と呼ばれる。一般的には、暗順応のほうが時間がかかるといわれている。
見えづらいと感じている人が最も注意したのはトンネル。夜間にトンネルに侵入するときには明順応、出る時には暗順応が必要となるためだ。
実はトンネルは昼間でも注意が必要。安全に走行するためには、太陽の光が燦燦と降り注いでいるような天候の時にトンネルに侵入する時には暗順応、出る時には明順応がスピーディに行われることが必要となる。
特に、加齢により瞳孔の収縮のスムーズさが損なわれつつある人は、視力が復活するまでにより長い時間がかかる。そのため、トンネルの出入口付近を走行する時はスピードを落として走ることが必須となる。
■夜間運転用サングラスを活用しよう
運動などは即効性があるものではないので、「今、困っている!」という人にお薦めしたいのが夜間運転用サングラスを着用することだ。
夜間運転用サングラスのメインの機能は、ライトなどのまぶしさを軽減するもの。特に、製品によってはLEDライトの防眩効果や暗いところでも見えやすくなる集光機能があるもの、眩しく感じる光のみをカットするものなど、さまざま。
ただし、自己判断で選ぶより一度眼鏡店に出向いて自分の見えづらさの傾向を説明して、アドバイスを受けつつ適切な機能がついた製品を選んでほしい。
【画像ギャラリー】夜道で見えづらいと悩んだら…(8枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方