■それでも5ナンバーをおすすめする4つの理由
3ナンバー車の攻勢によって肩身が狭くなりつつある5ナンバー車だが、それでもまだまだ優れた点が多いのも事実。ここからは5ナンバー車ならではの美点を見ていきたい。
■運転がラク
狭い道の多い日本の市街地を走る場合、サイズの小さい5ナンバー車は車両感覚をつかみやすく、路地での運転がラクになる。
もちろん、この点においてはよりサイズの小さい軽自動車のほうがさらに有利だが、5ナンバー車の室内は軽自動車よりも広くて安心感がある。
つまり、3ナンバー車よりも運転しやすく、軽自動車よりも余裕がある5ナンバー車は“イイトコどり”ともいえる。
■車両本体価格が低い
5ナンバー車の販売価格は総じて3ナンバー車よりも低い。エンジンと車体が小さいことから材料費も3ナンバーより低くなるのがその理由のひとつだが、話はそこまで単純ではない。
5ナンバー車といえども安全基準を満たし、さらに現代の乗用車に求められるクォリティを保つにはそれなりにコストがかかるのも事実。
そこをメーカーの企業努力で抑えて5ナンバー車の低価格を実現している。これはメーカーが5ナンバー車を大事に考えていることの証拠でもある。
■税金が安い
現在の自動車税は車体サイズではなく、エンジンの排気量を基準に決められている。つまり、車体サイズが5ナンバー枠内であってもエンジンの大きいクルマの税額は高くなるのだが、その場合は3ナンバー車扱いになるので、やはり5ナンバー車の税金は安いといえる。
現在の自動車税額はエンジン排気量1L以下から6L以上まで、2万5000~11万円の幅がある。
ちなみにBEV(バッテリー電気自動車)は排気ガスを出さないため1L以下に分類される。
そして忘れてはならないのが自動車重量税。こちらは車重によって税額が変化するが、多くの5ナンバー車は3ナンバー車より軽く、重量税も安くなる。
■燃費がいい
これも例外はあるものの、エンジン排気量が小さく車体も軽めの5ナンバー車は燃費に優れていることが多い。
近年ガソリンの価格は高騰気味で変動も大きいことが低燃費の5ナンバー車が持つ有利性を高めるはずだ。
■注目の現行5ナンバーモデル6選
最後は現在でも普通に購入できる5ナンバー車をピックアップして紹介しよう。クルマの購入を考えている人にとって、ここで紹介する5ナンバー車は選択肢になるにふさわしい魅力がある。
■日産ノート
ガソリンエンジンで発電して電動モーターで走行するe-POWERでも注目を集めた日産のノート。
現行型は2020年登場の3代目で、2024年1月からマイナーチェンジモデルがリリースされた。
5ナンバーながらゆとりのある室内と、e-POWERを筆頭にした動力系の良さが高く評価されている。
■トヨタアクア
トヨタの誇るコンパクトHV(ハイブリッド)モデル。高い燃費性能と、日本の道路事情に適したサイズがウケて好調なセールスを続けている。
バリエーションが豊富であり、走りに特化したGR(GAZOO Racing)Sportモデルもラインナップされている。
■トヨタシエンタ
カテゴリーはミニバンに属するが、5ナンバー枠に収まるコンパクトなボディは使い勝手に優れていて運転もしやすい。
多人数が乗車できる3列シートもファミリー層に好評だ。
■マツダMAZDA2
かつてはデミオと呼ばれていたのがこのMAZDA2。2019年のモデルチェンジから海外向けと同じ名称のMAZDA2に統一された。
デミオ時代からコンパクトカーとしての総合性能の高さは定評あるもので、それはMAZDA2になっても変わらない。
通常のガソリンエンジンモデルに加えてディーゼルターボバージョンも販売されている。
■スズキジムニーシエラ
軽SUVの代表格ともいうべきジムニーの普通車バージョンがシエラ。
1.5L直4エンジンを搭載し、タフな足回りと4WDが悪路走行も難なくこなしてくれる。
街乗り用でこのジムニーシエラを愛用しているユーザーも多い。
■ホンダフリード
現在のホンダ製5ナンバー車はこのフリードとコンパクトカーのフィットのみ。
フリードも前出のトヨタ シエンタ同様にミニバンに属するが、5ナンバー枠に収まっており、使い勝手はいい。
現行型は2016年登場の2代目で、3列シートのフリードと2列シートのフリード+(プラス)が販売されている。
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