■「スバル WRX S4」はシンメトリカルAWDによる抜群の走行安定性がアドバンテージ
WRX S4は動力性能や操縦安定性、静粛性に乗り心地といったあらゆる性能を磨き上げるだけでなく4ドアセダンの実用性も備えた、スバルを象徴する4WDスポーツカー。
2024年1月には500台限定の抽選販売に対して2000人近い応募があった特別仕様車のWRX S4 STI Sport♯を発表して大きな話題を呼んだ。
とはいえ、WRX S4 STI Sport♯ではなくカタログモデルでも充分に魅力的なパフォーマンスを有するWRX S4。今回のテーマである4WDに注目すると、WRX S4ではクルマの基本パーツを左右対称・一直線に配置することで低重心と優れた重量バランスを実現したシンメトリカルAWDを採用。
前後輪のトルク配分をセンターデフでフロント45:リア55に不等配分する不等&可変トルク配分電子制御AWD(VTD-AWD)を採用し、走行状況に応じて前後のトルク配分を制御することでコーナリング時の回頭性と走行安定性の最適化が図られている。
また、水平対向4気筒の2.4L直噴ターボ“DIT”とバルブ制御を電子化したターボシステムもクルマ好きが心を揺さぶられる要素のひとつではないだろうか。
低回転域でのフラットなトルク特性とターボラグを感じさせない鋭いレスポンスはストレスフリーで、常にドライバーの意志に沿った走りを披露してくれるからだ。
また、エンジンとの協調制御を最適化して2ペダルのスポーツドライビングを極めたスバル・パフォーマンス・トランスミッション(SPT)も、アクセルやブレーキのペダル操作からドライバーの意思の読み取りを行う優れもの。
加えて、さまざまな走りのキャラクターが楽しめるように、アクセルペダルの踏み込みに対する加速レスポンスを3つのモードから選択できるSI-DRIVEを装備していることもWRX S4の魅力といえるだろう。
■見慣れてしまえばカッコいい「トヨタ クラウンスポーツ」も賢い4WDシステムを採用
2023年12月に発売されたクラウンスポーツ。大容量リチウムイオン電池を搭載したことで実用的なEV走行航続距離を実現したことはもとより、これまでのクラウンのイメージを一新したプレミアムでスポーティなハッチバック5ドアの意匠など、運転する楽しさと環境性能を両立させた1台として注目度も抜群だ。
そんなクラウンスポーツが採用している4WDシステムは、トヨタのハイブリッドモデルの多くに採用されているE-Four(電気式4WDシステム)。
構造的には、後輪に配置された駆動用のモーターを使用するためエンジンの力を後輪に伝えるためのプロペラシャフトが必要なく、軽量化や低燃費につながるメリットがある。
一方、機能としては加速時や雪路などの滑りやすい路面でスムーズに4WD状態へ切り替えることで発進性、走行安定性を賢くアシスト。
走行状態に合わせて前後輪のトルク配分を100:0~20:80の間で緻密に制御することによって直進時の効率的なトルク配分に加え、コーナリング時もリアの駆動力配分を増やすことで燃費の向上と旋回中の車両安定性向上を両立している。
また、クラウンスポーツでは車速に応じて後輪の向きを前輪と逆向き、または同じ向きに制御するDRS(Dynamic Rear Steering)を採用。
クラウンクロスオーバーよりもタイヤ幅と全幅が大きいクラウンスポーツにおいてはその効果も高く、低速域では最小回転半径の低減や取り回し性の向上を両立。中速域ではスムーズなコーナリングを、高速域では高い車両安定性をもたらしてくれるのだ。
クラウンスポーツではPHEVならではの利便性も追求されているだけに、新しもの好きにとっては気になる1台ではないだろうか。
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