ここ20年で当たり前の装備になったスマートキー。もはやエンジンスタート時にキーを回すクルマの方が少なくなった。しかし、電池切れになった時の対処法はご存知だろうか? 今回は、その気になる対処法とやっておきたい電池の寿命を延ばす方法を伝授しよう。
文/佐々木 亘、/写真:Adobe Stock(トップ画像=Stockgiu@Adobe Stock)
■メカニカルキーってどこにある?電池切れで焦らないためにしておくこと
スマートキー対応のクルマでも、ドアロックは物理的な鍵を使って開けることができる。
いつもはドアノブを握り込んだり、ドアハンドルのスイッチを押したりして開錠施錠を行うと思うが、探していくとドアに鍵穴があるはずだ。
一部高級車などでは、鍵穴を隠すためのカバーが付けられていることもある。鍵穴の場所は取り扱い説明書などで確認してほしい。
鍵穴を見つけたら、あとは「鍵」を見つけるだけだ。「納車の時に、ディーラーから鍵なんてもらっていない!」と思ったアナタ、ご安心を。
鍵は、あなたのカギ(スマートキー)の中に内蔵されている。
内臓キー・メカニカルキーと呼ばれる「鍵」は、クルマのバッテリーあがりの時や、キー電池が切れた際にドアの開錠施錠を行うためについているものだ。
取り出し方や使い方は、緊急事態に陥る前に確認しておきたい。
■キー電池が無くてもエンジンがかかる? チップ同士を呼応させろ!
次にエンジンのかけ方を確認していこう。メーカーごとに、少し操作に差異はあるが、重要なのはチップ同士を呼応させることだ。
電池切れのスマートキーを車内に持ち込んでも、クルマはキーの存在を認識せず、通常の動作ではエンジンをかけることができない。
クルマに正しいカギが持ち込まれていることを、示す必要があるのだ。
その方法は非常にシンプル。スマートキーのICチップを、プッシュスタートスイッチの裏側にあるICチップに近づけるだけ。
スマートキーのICチップは、各メーカーのエンブレム裏に仕込まれていることが多い。やり方は、駅の改札をICカードで通過するときと同じだ。
するとICチップ同士で認証が行われ、正しいカギの存在が認識されればエンジンをかけられるようになる。
おおまかな手順は、ブレーキを踏む、カギをプッシュスタートスイッチに近づける、認証される、プッシュスタートスイッチを押すという感じ。
車種によっては、先にスタートスイッチを押しておいてから認証させるケースもあるので、手順はそれぞれで確認してほしい。
この方法を知らない人は結構多い。納車時に説明されているはずなのだが、次第に忘れてしまうものなのだろう。
スマートキーの電池切れや動作不良は不意に起こるものだ。最低限の対処方法は常に頭に入れておきたい。
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