■野田や印西周辺にはヤードの存在が……
それにはとある理由が考えられる。盗難の多い野田・印西周辺には数多くの「ヤード」が存在していることが関係しているのかもしれない。
ヤードとは自動車を解体し、部品として流通させるための作業場所。高い塀に囲まれていて、中に入ってしまえば外から中の様子はわからない。なお、千葉県のヤード数は700カ所以上あり、それは全国にあるヤードの約4分の1を占めている。
そのようなエリアでなぜ盗難が多いのか? それは盗んだクルマをいち早くヤードに運び入れることが可能だからだ。盗難車が人目につかないうちにヤードに運んでアッという間に解体……もちろん、車台番号など「出自」がわかる部分は削り取ってわからないようにする。
近年はSNSの急速な普及で盗難情報はオーナーが被害に気づいた直後から拡散が始まる。防犯カメラの映像を公開するケースも増えており、盗難の手口や状況、窃盗犯が移動に使うクルマなど含めて非常に短時間で拡散され、オーナーや関係者、警察などに続々と目撃情報が寄せられることも珍しくない。そこで、できるだけヤードに近い場所で盗みを働くことが重要となってくる。
野田・印西近辺に住んでいる人はもちろん、茨城、埼玉、愛知、大阪、神奈川など盗難多発エリアに住んでいる、ランクルやアルファード、レクサスのオーナーは特に愛車を盗まれないよう万全な対策をとってほしい。
■価格は張るが、やはり高級セキュリティの装着がおススメ
何度も書くがお手軽防犯装置の代表格であるハンドルロックや1万円以下の安価なタイヤロックは短時間で破壊される。「AirTag」、「TILE」、「EUFY」などの「忘れ物防止タグ」もつい最近,仕様が大きく変わって盗難車の追跡には使いにくくなっている。
GPSを愛車に仕込むオーナーもいると思うが、こちらも「ジャマー」(妨害装置)を使う窃盗犯が増えてきており、以前のように盗まれたクルマの追跡に役立つアイテムとは言えなくなりつつある。
ではどうすればいいのか? それにはやはり「ゴルゴ」、「パンテーラ」、「イグラ2」「バイパー」、「クリフォード」などの高級セキュリティをCANインベーダーやGAME BOY対策も含めて対応できるセキュリティショップで取り付けることを強く薦めたい。
30万~40万円の価格帯が主流となるが、安価で効果が薄い防犯グッズを複数つけたり、防犯カメラを多く設置したりするより何倍も防盗対策としては効果的だ。
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