「なんでいなくなった!?」人気車だったはず……だよね? 忽然と姿を消したクルマたち5選

■スバルのレガシィB4はスポーツカー好きにはたまらない貴重なセダンだったのに……

「なんでいなくなった!?」人気車だったはず…だよね? 忽然と姿を消したクルマたち5選
走行性能はもとより、安全性や乗員すべてが快適な室内空間など“スバルのセダン”として欠かせない基本性能を磨き込み、それらをデザインによって表現することで質感を大幅に高めたレガシィB4の最終モデル

 1998年12月に登場した3代目からBOXERと4WDの頭文字を組み合わせた“B4”の車名がセダンに与えられたレガシィ。

 4WDロードスポーツをコンセプトに掲げて登場したレガシィB4は、スバル独自のコアメカニズムを採用することで走りのクォリティと操る楽しさを先代から飛躍的に向上したことが高く評価され、ステーションワゴンとともに1998-1999 RCJニューカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

 ことB4においては、居住性・快適性・走行性能を高いレベルで融合した高剛性エアロダイナミックボディに縦置きの水平対向4気筒エンジン+左右シンメトリーのフルタイム4WDシステムを組み合わせることで、レガシィならではの優れたハンドリング性能と走行安定性を実現。

 また、一部のモデルには電子制御によって前後トルク配分を瞬時に最適化するVTD-4WDシステムを搭載した新開発のスポーツシフト(E-4AT)を採用するなど見どころも満点。

 加えてRS type B、ブリッツェン、RS30、リミテッドII、Sエディションといった派生モデルも人気を獲得した。そんなレガシィB4は2003年5月にフルモデルチェンジが行われたが、今度は2003-2004日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞して先代と同様に高い評価を獲得。

 2005年には2.0GT spec.Bをベースとした“LEGACY tuned by STI”が、2008年にも究極のグランドツーリングカーと銘打った“S402”といったコンプリートカーも登場し、絶頂期を迎える。しかし……。

 2009年5月に登場した5代目、2014年10月に登場した6代目では北米を中心とした海外市場を見据えたモデルへと進化したことが裏目に出て完全に失速。国内におけるセダン市場規模縮小も相まって、2020年にひっそりと販売が終了した。

■トヨタC-HRは2017年のSUV新車販売台数第1位を獲得したにもかかわらず……

トヨタC-HR
トヨタC-HR

 2014年のパリモーターショーで新世代コンパクトクロスオーバーのデザインスタディモデルとして発表されたコンセプトカーの姿カタチをそのままに、2016年12月にデビューしたC-HR。

 デビュー当初の人気はすさまじく、発売1カ月後の受注台数は月間目標6000台に対して約4万8000台の好調な立ち上がりを記録した。加えて、2017年には販売台数が11万7299台となり、SUV新車販売台数第1位を獲得。

 スピード感れあふれるキャビン形状やダイヤモンドをモチーフに強く絞り込んだボディなど、個性が際立つスタイリングは若者を中心に大きな支持を得たが……SUVブームがまだまだ続く状況のなか、2023年7月下旬に生産が終了した。

 確かに、個性的なスタイリングを優先させたこともあって居住性や積載性といった実用面における使い勝手はライバルのコンパクトSUVに比べて難アリで、決して万人受けするクルマではなかったC-HR。

 優等生然としたラインナップが大半を占めるトヨタ車のなかでC-HRは異色の存在だったことも間違いないが、TNGAによる新プラットフォームを採用した低重心パッケージ、レスポンス・リニアリティ・コンシステンシーを突き詰めた優れた走行性能、エコカー減税の免税対象となるハイブリッド車の30.2km/Lという低燃費性能など大きな魅力であった。

 2019年10月に行われたマイナーチェンジでは、TOYOTA GAZOO Racingがモータースポーツ活動を通じて得た知見やノウハウを市販モデルに生かした“GR SPORT”を設定。車両本体価格も300万円前後と比較的リーズナブルだったが……。

 そんなC-HRは国内販売こそ終了したものの、2023年6月に欧州で2代目が発表されている。こちらも超がつくほどのアグレッシブなスタイリングで話題となったが、日本での販売は果たして?

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