最近のクルマは、サイズが巨大化し狭い日本では乗りにくい。確かに、今や国産車でも普通車は5ナンバーサイズも希少な存在となった。そんな状況の中、選択肢の一つに欲しいのが海外製コンパクトカーだ。実は、国産のコンパクトカー並みに良いクルマが海外メーカーにはたくさんあるので、今回ご紹介しよう。
文:西川昇吾/写真:スマート、フィアット、ルノー
■軽自動車並みのサイズ感が魅力的なスマート
コンパクトな輸入車の代表的な存在がスマートだ。現行モデルには存在しないが、以前は軽自動車モデルも販売されていたほどである。現行モデルは既に販売を終了しているが、2019年に最後の限定車が販売されたので、比較的最近のモデルと言える。
最終モデルには2人乗りのフォーツー、5名乗りのフォーフォーが販売されていた。5名乗りのフォーフォーであっても全長3550㎜全幅1665㎜全高1545㎜と非常にコンパクト。
その最小回転半径は4.1mで軽自動車並み。2人乗りのフォーツーならば3.3mと日本の軽自動車だって敵わないほどの小回りを実現していたのだ。
■イタリアの国民車的存在フィアット500
「小さくてカワイイクルマ」と言えばフィアット500を忘れてはいけない。残念ながら2024年5月をもって日本市場向けの生産を終了し、日本国内での販売も在庫車のみとなっているが、まだまだ現役感の強い1台だ。
2007年に登場したフィアット500は、イタリアで国民車としてヒットした2代目フィアット500をオマージュしたデザインを身にまとって登場した。
そのアイコニックなデザインは親しみがあり、日本市場では16年もの長きに渡って愛されることとなった。ボディサイズは全長3570㎜全幅1625㎜全高1515㎜と日本の5ナンバーサイズにもバッチリ対応するサイズであった。
■MTのRRレイアウトで走りが楽しかったルノー トゥインゴ
こちらも最近日本での販売が無くなってしまったモデル。ルノーのトゥインゴだ。2023年いっぱいで日本向けモデルの生産が終了となったが、現行モデルとなる3代目は2014年に発表された。
RRレイアウトを採用している点を考えると、現代のモデルでは珍しいパッケージでMTの設定も用意されていたため、走りも結構楽しめるコンパクトモデルであった。
ボディサイズは全長3645㎜全幅1650㎜全高1545㎜と5ナンバーサイズで、最小回転半径も4.3mと日本の軽自動車にも引けを取らない。狭い道でもスイスイ走れて運転も楽しい1台だ。
■ストロングハイブリッドで低燃費なルノー ルーテシア
今回紹介するなかで唯一5ナンバーサイズを超えてしまうが、日本で乗ることを考えるとルーテシアも推したいコンパクトモデルだ。ボディサイズは全長4075㎜全幅1725㎜全高1470㎜で若干全幅がオーバーしているが、それでも現行の輸入車ラインアップの中ではコンパクトなサイズとなっている。
同メーカーからラインアップされているアルカナと同じく、現行の輸入車の中で唯一のストロングハイブリッドシステムを採用していて、日本のストップ&ゴーが多い交通環境下でも低燃費を実現している。コンパクトで低燃費、日本でもオススメしやすい輸入車となっているのだ。
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