ハリアー[販売終了]の可能性があったのマジか!? レクサスブランドの陰で廃止を阻止した感動の実話って?

ハリアー[販売終了]の可能性があったのマジか!? レクサスブランドの陰で廃止を阻止した感動の実話って?

 トヨタ車のラインアップの中でも人気のモデルであるハリアー。スタイリッシュなデザインと上質さを感じる内外装や豪華な装備が人気の理由だろう。そんなハリアーだが、かつてラインアップから姿を消してしまう可能性があったのだ。今回は知られざるハリアー廃止反対運動に迫っていこう。

文:西川昇吾/写真:トヨタ

■レクサスブランドの日本導入

RXの国内導入前はハリアーがその役割を担っていた(画像は初代ハリアー)
RXの国内導入前はハリアーがその役割を担っていた(画像は初代ハリアー)

 まず、ハリアーがラインアップから消えてしまう可能性があった背景を振り返ろう。1997年に初代モデルが登場したハリアーだが、海外市場ではレクサスブランドからRXというモデル名で販売されていた。

 海外市場では1989年から高級ブランドとして展開されていたレクサス。RXもその仲間に加わり、これまで無かった「高級クロスオーバーSUV」という新たな世界観を確立していた。

 そんなレクサスブランドが2005年から日本市場でも展開された。日本でトヨタブランドからアルテッツァ、アリスト、ソアラとして販売されていたモデルたちは、IS、GS、SCとしてレクサスブランドから販売されるようになった。

 そしてそれはレクサスブランドから販売されているRXも例外ではなかった。2008年11月、アメリカのロサンゼルスショーでお披露目された3代目RXは、日本でも2009年1月から発売されたのだ。

 そんな背景もあって、当時は「ハリアーってどうなるの?」という声もあった。2代目ハリアーはRXが登場した後も継続販売され、それは2013年まで続いた。

■ハリアーを継続してほしいという現場からの声

 実はRXが登場した時に、アルテッツァやアリスト、ソアラと同じようにハリアーの国内展開は無くなるという話もあったのだ。しかし、それを販売会社が許さなかった。その先陣を切ったのが千葉トヨペットであった。

 当時の千葉トヨペットの社長であった勝又氏は、ハリアーが構築してきたブランド力を評価。お客様から指示されたモデルを簡単に無くしてはならないとしていた。

 こうして、全国のトヨペット店代表者の署名を集めてハリアーを継続販売に向けて尽力したのだ。その結果として今日のハリアーがある訳だが、メーカーが販売を継続することを決めるほど署名が集まるということは、販売現場ではハリアーは必要な存在とされてきたことが伺える。

■3代目は国内専用モデルとして再出発

3代目ハリアーは国内専用モデルとして再出発を果たした
3代目ハリアーは国内専用モデルとして再出発を果たした

 2013年に2代目ハリアーが生産終了となると、約10年振りにフルモデルチェンジを果たした3代目ハリアーが2013年の末に発売を開始した。これまではレクサスRXと基本的な部分は同じモデルであったが、この3代目は国内専用モデルとして再出発をした。

 これにより、ボディサイズは全長で15mm、全幅で10mm、全高で20mmと若干小さくなった。3代目モデルで国内での「ハリアー」ブランドを確実なものへとし、今日の4代目へと繋がっている。そんな4代目ハリアーは海外市場ではトヨタブランドからヴェンザ(VENZA)として販売されているのだ。

 販売現場からの根強い支持によって今日までの歴史が途絶えることは無かったハリアー。そのような背景を考えると、販売現場からの支持というのはかなり意味があることを思わせる1台でもある。

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