電気自動車や水素が自動車業界を席巻している昨今、スズキがとんでもないモノを開発した。それは、牛の糞尿を利用したバイオガスで走るクルマだ。一見おとぎ話のようにも聞こえるが、一体どのような技術なのだろうか? 早速見ていこう。
※本稿は2024年7月のものです
文:ベストカー編集部/写真:スズキ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年8月10日号
■牛フンで走るワゴンR公開!
スズキは牛の糞尿を利用したバイオガス(CBG)で走るワゴンR CBG車を「人とくるまのテクノロジー展2024」で公開。
10頭の1日の糞尿でクルマ1台1日分の燃料を作れるというから画期的で、しかもバイオガス精製後の残りカスは農業の肥料になるのだからムダがない。
この燃料は走行中にCO2を発生するが、牛が食べる牧草は大気中のCO2を取り込んでいるからプラマイゼロ。また、牛糞は発酵すると温室効果ガスを発生するが、それを回収して燃料にするのだから高効率だ。
牛を神聖な動物とするインドで長く事業をしてきたスズキだからこそできた発想と技術。インドの政府機関、アジア最大規模の乳業メーカーと組んで実用化を進める。
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