インバーターを購入する際の注意点
インバーターを内蔵していないクルマでもシガーソケットにインバーターを接続して交流100Vを出力することはできるが、シガーソケットの出力も10~15A程度なので170Wくらいが給電の限度だ。
それ以上の電力を使いたいなら、バッテリーと大型のインバーターを直接接続してやれば、1500W程度までなら問題なく供給できる。
インバーターを購入する場合、実はここには大きな落とし穴がある。それはインバーターで変換される電気の「波形」。
インバーターで変換する電気の波形には、一般家庭用の電気と同じキレイな波形の正弦波(せいげんは)と、ブロック状の直線的な波形、矩形波(くけいは)の2種類がある。
近年の電化製品はマイコンで高度に制御されたものが多くなっていて、正弦波で使用するもの。矩形波では定格出力が足りていても動かないということになってしまう。1500W以上で波形が正弦波のインバーターをオススメしたい。
価格は2万円くらいから上を見れば10万円超えと、矩形波のインバーターよりも高くなってしまうが、備えておけば万が一の時でも安心できる。
インバーターの選び方についての詳細は以下の別記事にあるので見てほしい。
【車で家電を使うなら…】意外と難しいカーインバーターの選び方2019最新版
ちなみに標準装備している、電池から電気を取り出すことができるコンセントが備わっているこのコンセントは、定格出力1500Wという高出力で、波形は一般家庭用と同じく正弦波。
しかし、大電流が必要な時には、走行時のように2000~3000rpm程度までエンジン回転を上昇させる必要があるため、クルマから離れられないのが難点だ。
こうした電源はキャンピングカーでは常識の装備だが、例えば愛車がセダンでもいざという時のために接続できるよう準備しておくと安心だ。
ガス欠に注意!
ただし、軽自動車ではオルタネーターの発電能力が小さいので、あまり大きなインバーターを組み合せても車載のバッテリーが弱ってしまうことになる。
オルタネーターを大型のモノに交換したり、サブバッテリーを連結することで、こうした問題は解決できるが、これはほとんどキャンピングカーの領域だ。
気を付けなくてはいけないのは、発電機でもクルマでも電力を作るためには燃料を消費する、ということ。
燃料の供給が不安定な状況では、エンジンを掛けっ放しで発電させると、ガソリンスタンドまで辿り着けなくなる恐れがある。実際に運用する状況になったら、燃料の確保も考えながら利用することだ。
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