最低地上高10mm 最小回転半径0.1m 最大トルク0.1kgm……実際そんなに違うもんなのか? 選手権【10年前の再録記事プレイバック】

■室内長約100mmの違い

充分な広さを実感できるムーヴの室内
充分な広さを実感できるムーヴの室内

●N-ONEの2020mmとムーヴの2130mmでは実用上の違いは大きいのか?

 クルマの数値のなかで、最も信用できないのが室内長。インパネの一番手前から、後席の後端までを測るため、室内の形状次第で数値が増減する。

 2代目プレサージュは、登場時点の室内長は2995mmだった。ところがマイチェン後は2675mm。インパネなどの形状変更で320mmも減った。別に後期型が窮屈になったわけではなく、居住性は同等だ。

 N-ONEとムーヴの場合は、前後席の乗員間隔が120mm異なり、室内長の違いとほぼ合致する。つまりインパネの形状などは似ていて、室内長の違いが素直に居住性に反映された。見るべきは室内長ではなく、前後の乗員間隔になる。(渡辺)

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■車両重量10kgの違い

MT車は重量税が安いフィット
MT車は重量税が安いフィット

●フィットは5速MT車が990kgでCVT車は1000kgを超えるが、この差は小さくない?

 車両重量の10kgの違いは、競技などを除く通常の走行では、ほとんど気にならない。

 フィットでも1%の違いで、体重60kgのユーザーが70kgに太れば10kg重くなってしまう。厳密には天井の上やボディの後端が10kg重くなると慣性の影響が拡大し、旋回時にわかるだろうが、このような部分が過度に重くなるケースは少ない。

 むしろ重要なのは重量税。車両重量が1000kgと1010kgでは、エコカー減税対象車で年額2500円、対象外の車種なら4100円の差が付く。

 また10kg重くなって平成27年度燃費基準の重量区分が緩くなり、エコカー減税に該当したり、減税率が高まる場合もある。(渡辺)

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■最大トルク0.1kgmの違い

●ノンターボの2車、eKワゴン「E」の6.0kgmとムーヴの6.1kgmの走りの差は大きい?

 結論から書くと「まったくわからない」。

 トルクは大雑把に言って排気量100ccあたり1kgm。したがって0.1kgmであれば10ccの差。以前から書いているとおり、人間のセンサーって「20%違えば誰でも差を感じる」。

 50ccバイクなら20%も違ってくるためハッキリわかるけれど、660ccの軽自動車なら2%程度。相当敏感な人じゃないとわからないレベルでございます。

 したがって走りの差は「計測しても誤差の範囲」というイメージ。(国沢)

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■全高10mmの違い

●スバルXVは全高1550ミリに抑えたが、それほど10mm程度の違いは大きいのか?

 一般的に全高の数値が問題になるのは、立体駐車場を利用する時だ。

 今は大型車に対応した立体駐車場もあるが、依然として1550mmが分岐点になりやすい。10mm、あるいは20mmといった些細な違いで、利用できるか否かが決まる。

 そこでスバルXVは、最低地上高を海外仕様よりも20mm低く抑え、1550mmに抑えることで立体駐車場の利用を可能にした。

 ジュークは1565mmだが、アーバンセレクションは車高を落として1550mmだ。メルセデスベンツBクラスは1540mmに下げた結果、最低地上高はわずか105mmになっている。全高1550mm付近の10mmの違いは大きい。(渡辺)

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