新型フェアレディZ 試乗 売れてなくてもGT-Rにはない存在意義がある!!

地味ながら細かな改良を施されたZ

では、今回のマイナーチェンジでどのように変わったのか? 一つには新ボディカラー「カーマインレッド」が追加され、エクステリアデザインの一部変更。また、「バックオープナースイッチ」が新設され、車内からバックドアを開けることができるようになった。

2017年7月の改良で設定された特別塗装色の『カーマインレッド』

メカニズム面では、新型クラッチを採用してペダル踏力と半クラッチ時のシビアさを解消。また、一部グレードに19インチ鍛造アルミホイールを採用している。

そして、フロントウィンドウの合わせガラス中間膜に遮音層を挟み、遮音性を向上。NISMOモデルでは転がり抵抗を20%低減した新しいタイヤを採用。

つまり、スポーツカーながらロングドライブも苦にならないようにして、さらにNISMOモデルでは低燃費にも注力しているのだ。そこで、ボクの大好きなNISMOモデルを引っ張り出してもらった。

ヘッドランプは輪郭をブラックハウジングで強調。改良前より精悍な顔つきに……う〜む絶妙に細かい改良だ!!

高まった軽快感とGT-RにはないZの存在意義

相変わらず心地よいステアリングフィールだ。ステアリング切り始めの初期ロールがスッと、しかも少しだけ入り、そのあととても安定したロール姿勢でコーナリングする。新タイヤの採用で、このときの軽快感がより高まっている。

今までコーナリング時、路面にベタっと張り付いていた感じがピッタリ吸い付いた感じに変化している。そう、確かにタイヤの効果だ。確かにベタのほうが安心感は高いが、ピッタリのほうがフットワークは軽く感じる。

従来から定評があった安定感に加え、軽快感が増した新型Z。月販僅か7台という状況のなか、地道に改良を施す。なんて健気なんだ!!

そして、大きな変化は新クラッチの採用だろう。確かに踏力が軽くなり、ストップ&ゴーでの半クラッチコントロールがやりやすくなっている。MT初心者でもすぐに馴染めるはず。これによるものなのか、シフト操作も軽快さが加わり、これまでよりも明らかにシフト操作が楽しい。

シフトフィールも軽快に、より扱いやすく変更。6MTが真骨頂だが、7ATも選べる

ダウンシフト時、勝手にヒール&トゥしてくれるシンクロレヴコントロールが楽しさに拍車をかける。そして、最後に感じたのは静粛性の向上だ。

フロントガラスの遮音効果は大きく、ロードノイズ(風切り音も)とエンジンのメカノイズが耳障りでなくなり、高回転時のエクゾーストノートがとても気持ちよく飛び込んでくる。

まだまだZは健在。GT-Rにはない、自分の手で、脚で、コントロールしている人馬一体感を味わえるフェアレディZ。絶対にこのモデルを終わらせてはいけない。

1971年モデルの『240Z G』(左)と最新のZ34型フェアレディZ NISMO

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