■スイッチ操作で本格オフロードモードにチェンジ! 昔の少年は変形に弱い
「ほほー。王様やりますね! 舗装路完璧です! けどその分、オフロードは、アレなんでしょう?」と、思いつつ高級リゾートホテルの裏山に存在する常設コースへ突撃。
さすが王様! いいコース知ってんなあ。NASCというJAF公認団体が運営するココは、レースなどが開催されるだけではなく、国際ラリーに出場するワークスマシン開発テストにも使用されるという本格的オフロードコースだ。
ここの急斜面やコブは、そのへんのSUVだとバンパーやおなかを擦るわ、ボディーはきしむわ、スタック続出するわ……が必至のコース。
ここでディフェンダーの車内パネルスイッチ(テレインレスポンスなど)がポンポンと押され、4WDシステム、ギア比、ヒルディセントコントロール(HDC)、などが最強モードにセットされた。
するとどうだろう、さっきまで舗装路をスイスイ走っていたSUVの車高が数秒間で約7cmも上昇し、最低地上高、約29cmのモンスター四駆に変身したのだ。ちなみにこの地上高はJEEPラングラーやメルセデスGクラス、ランクル、ジムニーといった本格クロカンモデルの中でもダントツに高い! 恐れいりました!
■まだまだ若いモンには負けん! オフロードに君臨し続ける陸の王者
それだけではない。うねりながら落ちていくかのような急な下り坂では、4つのタイヤ個別にブレーキをかけながら超低速をキープしてくれる。ちなみにこのHDC機能はランドローバーが特許を持っているそうだ! そして登り坂ではデフのロックや解除が自動で頻繁に行われている。
また、視界が悪くても「クリアサイトグランドビュー」等の機能で脱輪等のトラブルもかなり回避できる。そんなゴリゴリの極悪路だろうが、ダカールラリーのごとく砂煙を豪快に巻き上げながら駆け抜けるようなハイスピードコースだろうが、ボディーはビクともしないしミシリともいわない。
「ラダーフレームのほうが頑丈だから…」なーんて、もはやマニアの戯言なのか?「ボディのねじれ剛性はラダーモデルの3倍」というのはどうやらホントのことらしい。
国産新型車の説明会で「今回ボディ剛性は20%アップしました」なんてセリフを聞いて驚いていた自分が情けない。なんせこちらは300%アップなのだから!!
■最新の運転支援システムも装備! 陸の王者はいまだ健在だ
結局はオンロードもオフロードも非の打ちどころがなく、王者の貫禄さえ見せつけられた。車内も快適そのもので、近代的なナビや、さりげなくコンパクトに集約されたモードセレクト、エアコン等のスイッチ類。ACCなどの近代的運転支援システムも装備されているのだ。
本格オフロードカーとは「アウトドア好きが普段の日常では我慢して乗る」イメージだったが、このディフェンダーの登場でそんな常識は覆された。
90(ショート)が499万円~、今回試乗した110(ロング)589万円~と王者にしては、なかなかお求めやすい価格といえるだろう。
これはもう世界的大ヒットの予感しかしない。このクルマが大ジャンプして疾走するという映画『007』の新作公開(今秋予定)より先にディーラーへ急ごう!!
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