■ある程度の馴染みも必要なのがCX-60
「正直なところ試乗車の走行距離、マイレージに起因する部分もあると思います。ピロがしっかり馴染みきっていない個体もあります。その個体に乗ると突き上げなどが非常に強く感じるかもしれません」。
私が試乗したのが2500km程度の個体。通常のサスペンションでもまだ渋みがある段階だ。ものは試しとそのあとに4000km走行の個体に乗ったところ、前述した突き上げ感もグッと減り快適さが増した。
たった1500kmの距離の差だがそれでも体感できるほどの差があった。しかし何点か課題もある。
まずはこの突き上げ感は走行距離が増えれば解消し、どれくらいの期間その乗り味が保たれるものなのか未知数ということ。特にピロの耐久性に関しては一般的なものよりも神経質になる必要があり、新たなクルマ作りならではの課題かもしれない。
もうひとつはディーラーなどでの試乗について。ディーラーの試乗車はだいたいが2000km程度の走行距離が多いように思うが、今回私が試乗した個体も2500km程度で突き上げを感じた。もちろん使用環境によってもサスペンションの馴染みは異なるが、後部座席に家族などを乗せるならやや厳しい試乗になる。
解決策としては試乗車がこなれた頃にジックリ試乗をしてみることしかないだろう(当媒体でも走行距離が伸びた段階で再度インプレッションをお届けしたい)。
ここまで突き抜けたクルマ作りはマツダらしいといえばその通りなのだが、ピロの採用についてはデメリットが大きかったように思う(ロードスターならまったく異論はないが……)。
とはいえエンジニアの皆さんからはいいクルマを作っていこうという思いはヒシヒシと伝わってきたし、マツダらしく今後もどんどん煮詰めて最高のクルマになるはずだ。マツダファンならずとも胸躍る直6のFRベース車。今後の熟成にも期待したい!!
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