トヨタ新型スープラ公道試乗!!全グレード比較してみた結果はいかに?

トヨタ新型スープラ公道試乗!!全グレード比較してみた結果はいかに?

 今年一番の注目車といっても過言ではないトヨタ 新型スープラ。

 過去にもプロトを使ったサーキット試乗の模様をお伝えしてきたが、今回は市販モデルでの試乗がついに実現!

 静岡県伊豆市修善寺周辺の一般公道での試乗をリポートする。

※本稿は2019年6月のものです
文:国沢光宏/写真:平野 学
初出:『ベストカー』 2019年7月10日号


■普段使いにも最適な「SZ」。圧倒的にパワフルな「RZ」

 いやいや、長らくお待たせしました~! スープラの公道試乗レポートであります。すでに最終プロトを使ったサーキットでの試乗レポートはご覧になっていると思うが、皆さん基本的にベタ誉め!

 されどスポーツカーってレーシングカーじゃない。一般道を走ってナンボのモン。さらに今回の試乗はプロトじゃない「売ってるクルマ」。ということで今までの印象はすべて忘れ、素直な気持ちでハンドルを握ってみたいと思う。

出力違いを含めると、3種のエンジンが用意されるスープラ。パワーにこそ違いはあれ、シャープなハンドリングは共通する

 では、さっそく試乗といきましょう! まず258ps/40.8kgmというスペックを持つ2L、4気筒直噴ターボ搭載の中間グレード「SZ-R」から。

 ドライバーズシートに座ると、意外や意外! BMW感が薄い。さりとてトヨタ車ともすこし違う。なかなか興味深いです。

ホールド性にこだわって開発されたスポーツシート。RZ、SZ-Rにはサイドサポート幅の調整機能と電動ランバーサポートを採用している

 プッシュボタン押してエンジン始動。Dレンジをセレクトして走り出す。絶対的なパワーは「必要にして充分ですね!」。

 1400kg台の車重に対し、ターボなしなら4000ccに匹敵する40.8kgmというトルク出てるのだから当然か。

 さすが「バイエルンのエンジン工場」という車名を持つBMWだけあって、4気筒ながら妙な振動は皆無。やや野太い「ぶーん!」というエンジン感のある音を出しながら回転を上げていく。

 8速ATのギア比やシフトフィールもスポーティでよい。少しアクセルを開け気味にすると、気持ちよくギアが繋がっていきますね。ターボラグはほとんど感じない。いいね!

 最初にエンジンに関する印象を紹介していこう。2台目に試乗したのは197ps/32.7kgmの「SZ」。このエンジン、私が乗っているBMW330eに搭載されている4気筒と基本的に同じ。低い回転域からトルク出すバランスのよい2Lだ。

RZが搭載する直6ターボの出力は340ps/51.0kgm。SZ-R、SZは同じ2Lの直4ターボを積み、SZ-Rが258ps/40.8kgm、SZでは197ps/32.7kgmの出力となっている。ピックアップのいいSZのエンジンは、日常領域ではなかなか魅力的だ

 一般道を走ることを考えた場合、パワー的にはこれでまったく問題なし! むしろ日本の道路事情を考えたらストレス貯まらずちょうどいいかもしれません。

 スープラを毎日の通勤にも使おうと考えているような人であれば、積極的に薦めたいと思う。何より490万円というプライスが魅力的。自分でスープラを買うなら、あまり迷うことなくSZを選ぶだろう。

 考えてみたら先代の80スープラも3L NAのSZが好みでした。ただサーキットなどで試乗すると高回転域の物足りなさを感じると思う。4000回転くらいから重たくなります。

 新型スープラをサーキット試乗するようなことがあれば、パワーあるエンジンに魅力を感じるかもしれません。このあたりはどこで楽しむかによって決めればいい。

 そしてトップグレードとなる「RZ」。6気筒340ps/51.0kgmはさすがにパワフル! どの回転域からアクセル踏んでもトルクがわき出してきます。御予算あればやっぱしコレでしょ!

コーナー出口でアクセルを強めに踏めば、リアを任意に出すことができる。RZはとにかくパワフルだ

 ただストレート6は腰が抜けるほど素晴らしいエンジンフィールかとなれば「う~ん!」と答えておく。

 滑らかだけれど、ターボと組み合わされるとエンジンフィールが薄味になってしまう。ターボ付けて凄みを出そうとすれば、リッターあたり150psを超えたあたりからです。

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