■減衰力コントローラーのEDFCを追加すると……
このシステム、Gセンサーで車両の挙動を判定。ゆっくり沈み込むなら減衰力は抑え目に。急に沈む込めば、高めの減衰力にする。専門的に言うとGの変化量を事前に予測し、「ジャーク」(日本語では「躍度」)をコントロールする。
少しわかりにくいと思う。高い場所から飛び降りた猫に例えれば、着地の瞬間はソフトで、ストロークするに従って強いチカラを入れるのと同じ。ハンドルを切ったらその挙動を検知して減衰力を高め、さらに『G』制御をONにしてやれば、コーナリング中もずっと高い減衰力をキープしてくれる。
結果、リラックスしている時は乗り心地がよく、ハンドルを切ったらスポーティな挙動に切り替わります。
つまり、固定減衰力だと、乗り心地とハンドリングのバランスは「休め!」か「気を付け!」のどちらかしか選べない。それがジャーク制御を入れることにより、巡航している時は「休め!」で、高速域やコーナーでハンドルを切ったら「気を付け!」に切り替わってくれるワケ。
BRZのようなスポーツモデルにかぎらず、普段の乗り心地を向上させつつ、高速域やコーナーの安定性を確保できます。
■自分好みのセッティングが可能なEnduraPro PLUS+EDFC5
EnduraPro PLUS+EDFC5の組み合わせは、さらに踏み込んだセットアップも可能。基本となる減衰力を選択できるので、乗り心地のよさを好むのなら標準の『48』から上げていけば(96まである)、巡航時だけさらに柔らかくなる。
もちろん減衰力を上げたってよい。一段と細かいセットアップを望むのなら、前後それぞれの標準減衰力を選べるから興味深い。
BRZでざっと好みのセットアップを出してみたら、「前が68、後58」でした。これだとスポーティカーのBRZなのに、巡航時はハーシュネスも”ほぼ”気にならなくなり、快適(標準だと前のほうがハーシュネスが強い)。
それでいてコーナーでハンドルを切るとノーマル車よりずっと安定して曲がってくれます。味付けはコントローラーでセットするだけだから超簡単です。
前述のとおり、TEINでは国産車なら大半のミニバンやSUV用のEnduraPro PLUSをラインナップしているが、もちろん欧州車向けにも同製品を用意している。
「乗り心地を向上させたい」とか「高速域でのユラ付きを減らしたい」と思っているなら、まずダンパー交換。予算がさらにあるならイッキにEDFC5もセットで装着したら、その時から違う乗り味のクルマになると思う。夏タイヤとスタッドレスタイヤ用で変えられるのも嬉しい。
※中国でのBYD SEALのTEINダンパー装着車の記事はこちら
※中国でのZEEKR01のTEINダンパー装着車の記事はこちら
【画像ギャラリー】TEINの純正交換タイプダンパー「EnduraPro PLUS」装着でBRZの乗り味は何がどうかわるのか?【PR】(98枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方