特装車の製造ラインの自動化はなかなかむずかしいものがあるが、日本でもトップクラスの特装車メーカーである極東開発工業は、ダンプの製造ライン自動化に挑戦している。
このほど、生産性を約45%向上させた小型ダンプトラックの生産ラインを稼働させた。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/極東開発工業
製造ラインの自動化で生産性を約45%向上
極東開発工業(以下、極東開発)は2024年12月24日、同社の横浜工場(神奈川県大和市)内で設備投資を行なってきた小型リヤダンプトラックボディの自動化ラインがこのほど完成し、本稼働を開始したと発表した。
このラインは、横浜工場において2021年9月から稼働している中型リヤダンプトラックボディの自動化ラインに続き、同工場の主力製品の一つである小型リヤダンプトラックボデー生産ラインを刷新したもの。
自動溶接ロボットの増設をはじめ効率化を徹底的に追求したことにより、従来のラインと比較して約45%生産性を向上させた。
今回の設備投資に伴う投資額は約12億円で、2024年7月からのトライアル生産を経て当初想定の効果が確認されたため、本稼働を行なうことになった。
特装車は、一品一様でのオーダーメイドによる製作が多いことや、ベースとなるトラックも大型~小型までサイズが非常に多岐に亘るため、生産の自動化がむずかしい製品である。
極東開発では、横浜工場における中型・小型リヤダンプトラックボディ自動化の実績を基に、他工程においても生産の効率化に向けた自動化を推進していく方針だ。
【設備概要】
ボディラインの全長は76メートルで、ロボット台数は20台。物流システムは立体自動倉庫設置。フォーク型無人運搬機による部品配膳を行なっている。