ラストワンマイル配送の脱炭素を実現! 佐川急便が燃料電池小型トラックと電気小型トラックを導入

ラストワンマイル配送の脱炭素を実現! 佐川急便が燃料電池小型トラックと電気小型トラックを導入

 佐川急便が燃料電池(FC)小型トラックと電気(EV)小型トラックの導入を発表した。EVトラックはいすゞ自動車の新型「エルフEV」の2トン車、FCトラックはいすゞとトヨタが共同開発した3トン車で、いずれもボディには冷凍冷蔵庫が付く。

 SGホールディングスグループは2030年に国内の環境対応車を98%とする導入目標を掲げる。EVトラックとFCトラックにより、1台当たり年間で約12トンのCO2排出削減を見込むほか、配送計画と充電・充填タイミングを最適化するなど、運送会社として「稼働を止めない」運行の社会実装を目指している。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/SGホールディングス

燃料電池トラックと電気トラックを順次導入へ

ラストワンマイル配送の脱炭素を実現! 佐川急便が燃料電池小型トラックと電気小型トラックを導入
小型EVトラックは、いすゞ自動車が3月に発表・発売した新型「エルフEV」となる

 SGホールディングスグループの佐川急便株式会社は、かねてより、福島県と東京都で電動車普及に向けたエネルギーマネジメントシステムの構築・社会実装に参画している。

 その取り組みの一環として、2023年11月15日より、ラストワンマイルの配送に、燃料電池(FC)小型トラック(以下、小型FCトラック)および、電気(EV)小型トラック(以下、小型EVトラック)を順次導入する。

 小型FCトラック、小型EVトラックは走行時にCO2等の排気ガスを出さない車両であることから、1台につき1年間で約12tのCO2排出量を抑制できると見込んでいる。

 また、運送事業者として、環境負荷低減に向けた持続可能な商用電動車の実装モデルとなるべく、充電・水素充填タイミングと配送計画を最適化し、稼働を止めない効率的な運行を目指す。

 なお、今回の社会実装は一部を国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発助成事業「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」として実施される。

車両仕様

ラストワンマイル配送の脱炭素を実現! 佐川急便が燃料電池小型トラックと電気小型トラックを導入
SGホールディングスグループの「脱炭素ビジョン」。実現するためにはEV・FCトラックの導入を進める必要がある

 導入する車両の仕様は次の通りだ。

小型EVトラック
車種 : いすゞエルフEV
(冷凍冷蔵庫付き2tトラック)
エネルギー : 電気
航続距離 : 180km
(国土交通省審査値の一充電での走行距離)
電池容量 : 60kWh

小型FCトラック
車種 トヨタ自動車・いすゞ自動車共同開発車両
(冷凍冷蔵庫付き3tトラック)
エネルギー : 水素
航続距離 : 260km
(参考値)
タンク容量 : 10.5kg

 SGホールディングスグループは「脱炭素ビジョン」で、2030年にCO2排出量を46%削減し、2050年にカーボンニュートラルを実現することを目指している。そのために、国内ではEVなどの環境対応車を2030年度に98%とする導入目標を掲げている。

【画像ギャラリー】佐川急便が導入を開始した小型EV・FCトラック(3枚)画像ギャラリー

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