4ナンバーに収まるコンパクトさでハンドルもよく切れる
エルフミオのキャビンは、30年ぶりに一新された7代目エルフの標準キャブと同じで、パッと見もクルマのサイズも、実は2トン積エルフ(注:標準キャビンE尺フルフラットロー平ボディ車など)とあまり変わりません。しかし装着タイヤの外径が15mmほど小さいので、着座位置が少し低く、より乗降性に優れています。
エルフミオ本来の基本グレードは、2トン系エルフのSTグレードに近いベーシックな「SG」ですが、試乗車はメーカーオプション各種を装備しており、2トン系のSGグレードに近い仕様だったため、キャビン内の眺めや居心地も2トン積エルフとほとんど同じというものでした。
さて、試乗車は4ナンバー(小型貨物車)登録の平ボディ完成車で、3サイズ(全長4690mm・全幅1695mm・全高1960mm)はトヨタ ハイエースバンに近い数値です。エルフミオは前輪の切れ角が大きく、ホイールベースが2500mmと短いので、最小回転半径は4.4mと非常に小回りが利きます(ハイエースは5.0mだが小回り性はこれも乗用車以上)。試乗コース内にポールコーンで仮設された幅員の狭いS字路も、あっさり通り抜けてくれます。
同じシャシーを用いた、ラストワンマイル物流向けの「軽量バン」(トラックショー参考出品車)には試乗できなかったのですが、荷台架装によってサイズ(全長4840mm・全幅1745mm・全高2720mm)が1ナンバー(普通貨物車)登録となるものの、全高以外は現行型アルファードよりもコンパクトで、トラックを運転したことのない人でも比較的馴染みやすいサイズとなっており、ドライバーの裾野拡大が期待できそうです。