プリンス時代から続いたスカイラインの最後の直系モデルとなったR34型。GT-Rは思わぬところから人気に火が付き、価格が暴騰中。その陰でベースのR34はいまだにイマイチ影の薄いモデルでもある、この格差な何なのだろうか
もはや「高値の花」R34GT-R。最後の「スカイラインGT-R」でもある。ニュルの市販車最速ホルダーにもこだわり続け、1990年代国産スポーツの頂点であり続けた
2002年式VスペックIIニュル 。量産車ベースで作られていたこそ新車価格は性能に対して抑え目だったのかもしれない。しかしハリウッド映画への登場を機に、海外でも注目を集め価格も暴騰
ベースとなるR34型。ボディ剛性をウリにとにかく走りを前面に出したモデルだった。しかし当時の日産は会社として迷走中で、スカイライン、ローレル、シルビアと日産の名車が軒並み迷車となり果てた
2ドア25GT-Xターボ。RB25DET(NEO)も280馬力に到達し、スカイラインとしての完成形だった。この後次世代プラットフォームのV35へ変わるが、いまだにR34までがスカイラインとの声も多い
いまや「高嶺の花」となってしまったR34GT-R。海外で評価され流出し、国内でも再評価の結果、価格高騰の構図はかつての浮世絵や陶器にも通じるものがある。言わばクルマ界の葛飾北斎といったところか
スカイラインというクルマは日本の世相をよくも悪くも反映したクルマだ。モデルチェンジの度にクルマの性格がコロコロ変わりながらも生き抜いてきた。スカイラインの歴史を紐解くと生き残りに必死だった姿が浮かんでくる……と思う