自工会はコロナ禍でも日本を支えようという大々的なキャンペーンを展開してきた印象のある業界団体だ。その自工会がクルマの保有年数を短縮すれば景気浮揚にもつながるといった提言を出してきた……その真意に迫ってみる (hakase420@Adobestock)
日本車の平均保有期間が15年から10年になった場合、年間300万台の市場拡大となるとの提言。しかし、日本車が邁進してきた「耐久品質の高さ」がブーメランとなって返ってきた結果にも見える
さまざまな立場から提言を出さねばならない豊田章男氏。自工会会長、企業経営者としては「早く買い換えて!」だろうが、モリゾウとしては「愛車を大切に!!」だろう。その心境はいかに
クルマの長寿命化とともにクルマ自体のモデルチェンジサイクルも徐々に長期化している。今は6~7年が普通か。写真の「デリカD:5」も16年目に突入したものの、当面は現役だ
廃車スクラップとなるのか、中古車となって海外へ輸出されるのか? さらに昨今では25年以上の日本車が海外へ流出の事態も発生、車種によっては価値が爆謄中という新たな問題も抱えるようになった(beeboys@Adobestock)
新車代替を促進するため? 新車登録13年後の車両は自動車税が割増となる自動車税。10年での買い換えを促進しようとする自工会の考え方でいけば、その重税がさらに前倒しという事態にも陥りかねない(kumi@Adobestock)
10年で乗り替えよう! という考え方に基づいて現行ヤリスの10年前の同一車両と比べてみるとしよう。写真はヤリス1.5Z。ひととおりの安全装備が備わっているし、環境性能も向上している
ヤリスの10年前はヴィッツだった。初期型は自動ブレーキ等未装備だったが、そのほか使い勝手の面では今でも充分。単に10年超えたから買い替えてください! ではやはりもったいない気がする
ちょっと話はそれるが、現在の景気浮上の足かせになっているガソリン価格の高騰。このガソリンも二重課税により高額な税負担となっている。短期的には増税分の撤廃などすぐにやるべきではないか?(picture cells@Adobestock)
かつて社会人になったらクルマを買おう!! という風潮があった。今は初任給では欲しいクルマは買えないという状況だ。減税策や若年層への金利優遇策などを進めているのも促進策にはならないか?(トラノスケ@Adobestock)
新車が売れるには、まずは消費者がクルマに買おう!!というマインドに持っていくことが大事。自工会としても景気浮揚策として所得が増える政策をどんどん提言すべきではないか(トラノスケ@Adobestock)