BEVの場合、電欠してしまうと、ロードサービスでレッカーしてもらうしか術はない。立ち往生となってもなんとか電欠だけは避けたいが、BEVは暖房で大量の電力を消費、そのぶん航続距離は短くなる。BEVでの立ち往生は「寒さとバッテリー残量との戦い」だ(PHOTO:イラストAC_ハチロー)
BEVは自車が一酸化炭素を発生させることはないが、周囲にいる他車の排ガスが流れてきて、「もらい中毒」をしないように気を付ける必要がある(PHOTO:Adobe Stock_ Nikolay N. Antonov)
2021年、JAFは、BEVが大雪で立ち往生した際の効果的な防寒対策についての調査を行った。BEVの電力消費を抑えつつ体に負担のない有効な防寒対策を検証したもので、オートエアコン25度常時稼働の車両では快適に過ごせたものの、暖房器具だけだと手足の先端など覆いきれない箇所がかなり冷え、暖房器具は必須であることがわかった(PHOTO:AdobeStock_Petro)
実験開始時と終了時の車内温度。テスト終了時には、暖房条件2~4の車両において、低温を示す青色や緑色の範囲が広くなっている(JAF「まさかの大雪で立ち往生!備えはできている? 電気自動車での安全な防寒対策を検証」より)
19時から翌8時まで、1時間ごとに測定した電力残量。青で示されているのが暖房条件1の車両(JAF「まさかの大雪で立ち往生!備えはできている? 電気自動車での安全な防寒対策を検証」より)
北見工業大学の実験によると、バッテリー残量58%のBEVで、エアコンを25度に設定したものと、18度に設定した場合では、25度に設定した車両では5時間後に20%まで低下したのに対し、18度に設定した車両では5時間後も40%残ったそうだ(PHOTO:写真AC_ラッキーエース)
【BEV乗りが備えるべきこと】1.雪が降っている(もしくは雪が降ることが予想される)場合は、クルマの使用を控えるか、バッテリー残量に余裕をもって出かける(PHOTO:写真AC_みのっし~)
【BEV乗りが備えるべきこと】2.毛布や電源ソケットを使用する暖房器具、カイロなどを人数分用意する(PHOTO:写真AC_アクセルF)
【BEV乗りが備えるべきこと】3.どうしてもエアコンを使う場合も、できるかぎり設定温度を下げる(PHOTO:写真AC_たけたまご)
なんといっても優先するべきは命。冬に雪が多い地域でBEVに乗る機会のある方は、万が一に備え、冬場は電源ソケットが使える暖房器具や毛布などを常備しておこう(PHOTO:写真AC_毛並良好)
【BEV乗りが備えるべきこと】2.毛布や電源ソケットを使用する暖房器具、カイロなどを人数分用意する(PHOTO:写真AC_アクセルF)