かつては初代シルビアやフェアレディなど日産車を受託生産していた、創業75周年を迎える特装車メーカーのトノックスが、「ジャパンモビリティショー2025」に一人乗りのマイクロBEV、「クロスケ」を出展する。はたしてどんなBEVなのか、解説する。
文:ベストカーWeb/写真:トノックス
バッテリー4個を交換することで最大100km走行可能
クロスケは、nicomobiが開発した第一種原動機付自転車(ミニカー)に想定される一人乗り。車体は、全長2500×全幅1300×全高1650mmで重量90kg、長さ1000mm、幅1200mm・縦700mm(50Lの折り畳みコンテナが10個積載できる)の荷物を搭載できる。
シトロエンアミに搭載されているヴァレオ製の48V eAccessとDC-DCコンバータを搭載。走行用バッテリーは交換式で最大4本セット(約5.2kWh)で運用。交換式蓄電池2本で40〜50㎞、3本で60〜75km、4本で80〜100km走行可能。航続距離は実用60km程度となっている。
ラストワンマイルのマイクロBEVとして、営業車はもちろん、移動販売、小規模輸送、訪問サービス、特定区域内運用などが想定されている。
k(軽)より小さいXということでXk(クロスケ)
一つ目のヘッドライトの独特なエクステリアデザインは、千葉工業大学創造工学部デザイン化学科の学生デザインチームが担当。社名のクロスケは、Xk(クロス、軽)という位置づけから付けた愛称で、洋服のサイズにXSやXLがあるように軽自動車より小さいということでXk(クロスケ)となったという。
前回の「ジャパンモビリティショー2023」で初めて公開され、3台の試作車により試験運用を行いながら市場投入に向けた検討を行ってきた。
今回展示する車両は、試作車3台のスペアパーツをもとに製作された4台目の車両で、不足部品を新設するにあたり荷室に窓を設けるなどの変更が行われているという。
基本諸元は2023年と変わらないが、“運べて交換できる電池”を採用しており、ローカルな太陽光発電など小規模分散電源から再生可能エネルギーを手軽に利用する仕組みの検討、実証に使用される予定。
クロスケに興味がある方は、東ホールE7314のトノックスブースへ!
■トノックスの歩みと技術力
株式会社トノックスは、1950年に横浜市で創業し、創業当初は日産自動車の協力工場として初代「シルビア」や「フェアレディ」などを受託生産。その後70年以上にわたり車体製造・特装車架装などに事業領域を拡大し、現在は神奈川横浜市・平塚市・静岡県菊川市に3工場を構え、多様な車種の特装車を年間5000台超生産できる体制を確立している。設計から部品製造・塗装・組立・電装まで一貫して自社内対応し、試作車から量産車まで柔軟かつ高品質なモノづくりを実現。こうした長年の実績を礎に、2025年に創立75周年を迎える今もなお、次世代モビリティ産業を支えるべく革新的な挑戦を続けている。






コメント
コメントの使い方これmibotより大きいし市販してほしい
早く量産化してくれないかな
ただでさえ大きい、バッテリー生産・廃棄の環境負荷が4倍
利便性のためにそこをスルーできるなんて、とてつもないエゴですね