ガソリン旧暫定税率ついに廃止(涙)!! 給油するなら12月11日以降が吉!! 燃料代下がるのはいいけど中長期的には課題も!?

ガソリン旧暫定税率ついに廃止(涙)!! 給油するなら12月11日以降が吉!! 燃料代下がるのはいいけど中長期的には課題も!?

 2025年11月28日午前、参議院本会議でガソリン税旧暫定税率の廃止法案が可決された。年末年始の移動を控えてガソリン代が安くなるのはありがたいが、長い目で見ると喜んでばかりもいられない事情もありそうだ。

文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock、ベストカーWeb編集部

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廃止を待たなくても12月11日以降は安い?

単純計算ではガソリンが25.1円、軽油が17.1円安くなる
単純計算ではガソリンが25.1円、軽油が17.1円安くなる

「ぜんぜん暫定じゃない」と言われ続け、40年以上に渡って延長され続けてきたガソリン税の旧暫定税率が、11月28日の新法成立によって廃止された。

 今後、旧暫定税率に代わる新たな税金が作られる可能性はあるが、ひとまずガソリン税に関する「異常事態」は解消することになる。いやー長い「暫定」だった……。

 旧税率の廃止だが、ガソリンについては2025年12月31日から、軽油については2026年4月1日から実施。具体的に安くなる税額だが、単純計算ではガソリンで1Lあたり25.1円、軽油が同17.1円だ。

 とはいえ、廃止のタイミングで突然値段を下げたら、それを見込んだ買い控えなどが生じて流通が大混乱する。

 そこで政府は11月13日から石油元売り各社に支払う補助金を従来の10円から15円へと増やし、ガソリンの市場価格がじわじわと下がるように誘導している。11月27日には補助金が15円から20円に増額されたし、さらに12月11日には旧暫定税率と同じ25.1円になる予定だ。

 つまりすでにガソリン価格は安くなっているというわけ。理屈の上では12月11日以降は、廃止後と同じ価格となるはず(※流通などの事情で数日の差が出ることもある)。ここしばらくは原油価格自体も値下がり傾向にあるため、年末年始のドライブはガソリン代を安く抑えられそうだ。

新しい自動車保有税導入の可能性も……

自動車に新しい税金が課されるかも(beeboys@Adobestock)
自動車に新しい税金が課されるかも(beeboys@Adobestock)

 とはいえ喜んでばかりもいられない。ガソリン代が安くなった分、他の出費が増えることもあり得るからだ。特に今回の旧暫定税率廃止は地方自治体にダメージが大きいといわれ、なんらかの形で代わりの税金が創設される可能性がある。

 折しも政府では、新たな自動車保有税の検討が進んでおり、電動化によって減少していくガソリン税の代わりに、車重と燃費基準を組み合わせた仕組みが採用されるとも噂されている。こうした新しい税制でクルマユーザーの負担がどうなるかは、引き続き注目し続ける必要があるだろう。

 さらに長い目で見ると、日本の自動車産業の競争力にも関わってくる。

 今回の政策は、間違いなくエンジン車にとって追い風だ。逆にいえばEVを買うモチベーションがいっそう小さくなり、エンジン車やハイブリッド車に乗り続ける動機となる。

 とはいえ世界的にみれば脱炭素の流れは止められない。それを見込んだ欧州や中国の電動化シフトにはしっかりと目を配り、それに負けない「ポストエンジン」の技術を磨き続ける必要があるだろう。

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