三菱自動車が、鴻海傘下のフォックストロンとEVのOEM供給について覚書を締結したと発表した。最初のクルマは2026年後半にオセアニアで発売するというが、オーストラリアやニュージーランドは日本と同じ右ハンドル。ひょっとして日本にも上陸するのではなかろうか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:FOXTRON、三菱自動車
【画像ギャラリー】ライトによるコミュニケーション機能も! モデルBの詳細はここを見て!(18枚)画像ギャラリー全長4.3m級のまさに今の日本に欲しい電動SUV!
三菱自動車と鴻海の協業はかねてから報道されてきたが、今回覚書の締結という形で明らかとなった。正確にいうと三菱自動車が手を組むのは鴻海(フォックスコン)傘下でEVの開発や受託生産を手がけるフォックストロン(鴻華先進科技股份有限公司)という会社だ。
発表によると、三菱にOEM供給するEVはフォックストロンが開発し、台湾の裕隆汽車が生産、オセアニア地域で2026年後半に発売するという。
具体的にどんなクルマが作られるのだろう。これについては、4月に東京で開かれたフォックスコンのEV戦略説明会で、同社が開発した「モデルB」というコンパクトSUVがそれであることを明かしている。
いっぽう三菱自動車は2024年、「オーストラリアでの2030年に向けた商品計画」を発表しているのだが、その時公開されたティザー画像を見る限り、モデルBとおぼしきクルマのシルエットは確認できない。フロントマスクを三菱流に変更することは大いにあり得る。
できれば400万円切りで日本にも導入を!
さてモデルBというクルマだが、フォクストロンが開発したEVの統合プラットフォーム「MIH」で作られる全長4.3m級の小型SUVだ。サイズ的にはホンダWR-Vや日産キックスが近いが、ホイールベースが2800mmもあるので、車内の広さは段違いだろう。エクステリアデザインを手がけたのは伊ピニンファリーナだ。
駆動方式だが、リアモーターのRWDとデュアルモーターの4WDという2通り。シングルモーターの出力は170kW(約230ps)で、バッテリーは60kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池になると思われる。航続距離は500km程度と予想する。
ちなみにモデルBは三菱へのOEMに先駆けて、台湾裕隆汽車が「ラクスジェン n5」という名前で発売するとみられており、三菱OEM車はその兄弟車となると思われる。
さてモデルBの概要は分かったとして、このクルマ、日本へは来るのだろうか。4.3m級の小型SUVとなれば、価格次第では日本での需要は十分ある。加えてオセアニアは日本と同じ右ハンドルだから、導入コストも抑えられそうだ。
となると価格が気になるが、参考までに裕隆汽車の例をみてみよう。実は裕隆汽車にはn5の兄貴分に当たるn7というモデルがあり、こちらがすでに約110万~135万台湾ドル(約500万~607万円)で発売されて人気となっている。
n7がハリアークラスのミッドサイズSUVであることを考えれば、n5の価格はそれよりもかなりお安くなるはず。普通に考えても400万円前半、うまくいけば395万円といった値付けも可能じゃないだろうか。
ともかく、三菱の新たな取り組みには期待しかない。フォックストロンとの提携が新たな躍進のきっかけとなることを祈ろう。




















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