R32スカイラインら90年代スポーツ登場!! 最新のクルマにはない魅力とは? 

初代NSXの“めっちゃダイレクトな加速感”に目から鱗

 これはNSXも同じ。今回は初代NSXもお借りしたのだが、3LのNAで1300kg台のアルミボディというのは、最近のクルマでは得難い数字。

 古き佳き高回転型VTECエンジンと相まって、こちらもめっちゃダイレクトな加速感が楽しめて目からウロコだった。

 2000万円超となる新型NSXのことを思うと、けっこう複雑な心境になりますなぁ。

 個人的には衝突安全性能だけは現代のクルマにかぎると思うけど、純粋に走りを楽しむ“ホビーカー”としてなら、1990年台のスポーツカーはぜんぜん古びていないし、むしろ楽しい!! というのが結論です。(鈴木直也)

初代NSXは3L、NAのV6エンジンで280psを発揮。パワーでは現代のスーパースポーツに劣るが、高回転型NAエンジンのレスポンスとアルミボディの軽さという魅力は、今乗っても古びていない
初代NSXは3L、NAのV6エンジンで280psを発揮。パワーでは現代のスーパースポーツに劣るが、高回転型NAエンジンのレスポンスとアルミボディの軽さという魅力は、今乗っても古びていない

ホンダ ビート 主要諸元

  • 全長×全幅×全高:3295×1395×1175mm
  • ホイールベース:2280mm
  • 車重:760kg
  • エンジン:直列3気筒SOHC、656cc
  • 最高出力:64ps/8100rpm
  • 最大トルク:6.1kgm/7000rpm
  • 10・15モード燃費:17.2km/L
  • 価格:138万8000円

ホンダ S660 α 主要諸元

  • 全長×全幅×全高:3395×1475×1180mm
  • ホイールベース:2285mm
  • 車重:830kg
  • エンジン:直列3気筒DOHCターボ、658cc
  • 最高出力:64ps/6000rpm
  • 最大トルク:10.6kgm
  • JC08モード燃費:21.2km/L
  • 価格:218万円

初代NSX(1990年モデル)

  • 全長×全幅×全高:4430×1810×1170mm
  • ホイールベース:2530mm
  • 車重:1350kg
  • エンジン:V6 DOHC、2977cc
  • 最高出力:280ps/7300rpm
  • 最大トルク:30.0kgm/5400rpm
  • 10・15モード燃費:8.3km/L
  • 価格:800万3000円

現行スカイラインと“同時試乗”したのは直6のR32&R34

 今でも多くのファンに愛され、人気が高いのが直6エンジンを積む20世紀のスカイライン。

 GT-Rに目を奪われるが、運転して楽しいし、腕を磨くのに最適なのは、実はFRのほう。ターボ車ならパンチのある走りを楽しめる。

 R32スカイラインの隠れた人気車が2000GTS-tのタイプMだ。

 5ナンバー枠スカイラインの最強モデルで、エンジンは新世代の直6、RB20DET型ターボを搭載。日本初の4輪マルチリンクサスに加え、後輪操舵のスーパーハイキャスも装備した。

 R34スカイラインは3ナンバー車が主役。2Lもあるが、主役を張るのは25GT系。そのリーダーはRB25DET型直6ターボを積む25GTターボである。

左が今回試乗したR34スカイライン25GTターボ。右はGT-Rのグリルに改造されたR32スカイラインGTS-tタイプM。ともにFRだ
左が今回試乗したR34スカイライン25GTターボ。右はGT-Rのグリルに改造されたR32スカイラインGTS-tタイプM。ともにFRだ

FRのR32スカイライン。操る楽しさはGT-Rを凌駕

 R32のGTS-tタイプMは、GT-Rルックなグリルで、ファットなタイヤを履き、車高調整式ダンパーに変えられていたが、オリジナルのよさは損なわれていなかった。

 スーパーハイキャスを装備しているが、ハンドリングはナチュラルだ。操舵レスポンスは軽やかで、コーナー中にアクセルを閉じたときの挙動にも唐突なところがない。

 パワーも今となってはそこそこなので、ビギナーにもコントロールしやすいだろう。操る楽しさはGT-R以上だから、テクニックを磨くにはいいクルマだ。

 低回転域のトルクはちょっと細い。が、試乗車はマフラーを替えていたため低回転域のトルクもさほど細く感じなかった。

次ページは : “オン・ザ・レール感覚”を味わえるR34スカイライン

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