あのイエローが蘇る!! 軽量化版「リミテッドエディション」も投入
そして、今回限定車としてシビックタイプR「リミテッドエディション」専用で、車体各部に軽量化を織り込んだ。
防音材撤去や構造合理化により、マイナス13kg、鍛造ホイールでマイナス10kg、トータルで23kgの軽量化を実現した。
BBSと共同開発した新型の20インチ鍛造ホイールは、BBSの鍛造ならではの「しなる特性」を利用し、コーナリング中にギャップを乗り越えてもグリップが抜けないように狙ったという。実際、サーキットでの検証実験では、ドライバーから大好評だったそうだ。
なおリム厚は、現行比25%も低減した最薄リム厚を実現した。タイヤは本グレード専用として、ミシュラン パイロットスポーツカップ2を採用している。
エンジンは不変! 注目の発売時期は??
今回は、エンジンや、開口部を広げたグリルと、フロントエアスポイラーを除いては、ボディのエアロダイナミクスについて手を入れていない。従来型タイプRの出来が良いため、微修正程度でも、充分な戦闘力がある、というホンダの意思の表れなのだろう。
この仕様で、ニュルブルクリンクのタイムアタックも行われていくと考えられる。現時点、時期は未定だが、関係者いわく「FF最速となるのは当たり前」なのだそうだ。
シビックタイプR マイナーチェンジモデルの発売時期は2020年夏、リミテッドエディションは2020年秋の発売が予定されている。
現在のタイプRの価格は458万3700円。細かな変更点が多いマイナーチェンジモデルは、若干値上がりすると考えられる。
「リミテッドエディション」では23kg軽量化や、専用の鍛造ホイールを装備しているため、プラス50万円程度となるのではないか、と筆者は予想している。
現行型はこれが最後!? 気になるタイプRの今後
現在日本で売られているシビックは、ハッチバックとタイプRがイギリス製、セダンは日本の寄居工場製だ。タイプRは、歴代モデルの多くがイギリスで生産されてきたという歴史をもっている。
しかし、イギリスがEUから離脱する影響を受け、イギリスに工場を持つ各自動車メーカーは、欧州での生産拠点をイギリスから離れる算段をしており、ホンダも2021年で英国工場を閉鎖する方針を発表している。
関係者によると、「現行型シビックタイプRは最後まで英国工場で作る計画」だという。
ということは、必然的に、次の改良モデルを開発して発売するほどの時間的余裕はなく、本モデルが「現行型シビックタイプRの最終仕様」となる。
現行シビックは、米国(インディアナ州)、カナダ、ブラジル、トルコ、中国、タイ、マレーシア、パキスタンなど、ワールドワイドで生産されている。
英国に最も近いのはトルコ工場(生産能力5万台/年)だが、年間15万台レベルで生産していた英国工場をカバーできるだけの能力はないと考えられる。
となると、世界の工場「中国」が浮上してくる。(※ちなみにシビックを生産しているホンダの中国工場は湖北省武漢市にある)。
昨今の中国生産品の品質は高く、性能は折り紙付きだとはいえ、英国生産でなくなってしまう「シビックタイプR」と聞くと、皆さんはどのように感じるだろうか。
マイナーチェンジモデルのシビックタイプRの走行インプレッションが明らかになってくるのは夏前ごろとなるだろう。一体どれほど走行フィーリングが向上しているのか、非常に楽しみである。
■シビックタイプR マイナーチェンジモデル 主要諸元(※編集部調べ)
全長×全幅×全高:4560×1875×1435mm
ホイールベース:2700mm
エンジン:直列4気筒ターボ、1995cc
最高出力:320ps/6500rpm
最大トルク:40.8kgm/2500-4500rpm
JC08モード燃費:13.0km/L
価格:未発表
※スペックは変更になる可能性があります。
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