【新型プレリュード正式発表】なぜ今の時代に2ドアクーペ? ホンダが2027年から本気出すHV戦略の旗艦&前奏曲だった

2027年へ——“前奏曲”の本当の意味

 ここからはホンダ全体の企業戦略の話。新型プレリュードは、ホンダのハイブリッド群の“象徴”として、走りのイメージを先導する役回りを担う。「ホンダのハイブリッド」のイメージと価値を「省燃費」から「官能」へ押し広げるには、ブランドの先頭で“感性の旗を振る”モデルが要る。価格や供給を絞り、体験導線を増やす設計は、そのための戦略配置に見える。

 一部繰り返しになるが、ホンダは「2040年にグローバルでEV/FCV販売100%」の旗をまだ降ろしていない。それでも今年(2025年)5月に三部敏宏社長が発表した(事実上の中期経営計画である)「ビジネスアップデート」では、2030年のハイブリッド車の販売台数目標を220万台/年に引き上げると発表。

記者発表会配布資料(全面投影イラスト)。2027年からホンダは「次世代ハイブリッド攻勢」を仕掛けることが明記されている。楽しみ
記者発表会配布資料(全面投影イラスト)。2027年からホンダは「次世代ハイブリッド攻勢」を仕掛けることが明記されている。楽しみ

「ハイブリッド車」とはつまりガソリンエンジン搭載車であり、ホンダはガソリンエンジンの開発にも本気を出すと宣言したわけだ。これにともない、ホンダは2027年から次世代ハイブリッド車を続々と投入する(という計画を明らかにしている)。

 新型プレリュードは、まさにその「次世代ハイブリッド車両群」のプレリュード(前奏曲)という位置づけなわけだ。

 イメージリーダーとしての役割をまっとうし、幅広いホンダ製ハイブリッド車(e:HEV)ラインアップを展開して、ホンダは国内販売70万台安定販売を目指す。

 なお「プレリュード」は初代から5代目まで1978~2001年に販売されており、累計販売台数は約48万台。このたび6代目となるこの新型プレリュードが発売され、24年ぶりの復活となる。

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