NSXがイタルデザインとのコンビで復活!! 初代と2代目いいとこ取りで日本だけの限定販売!! イタルデザインの日本車愛に涙

NSXがイタルデザインとのコンビで復活!! 初代と2代目いいとこ取りで日本だけの限定販売!! イタルデザインの日本車愛に涙

 東京オートサロン2026の会場の一角。真っ白なライティングの下に置かれた1台は、まだ内装が未完成のモックアップモデル。けれど圧倒的なオーラを放ちながら、来場者の足を確実に止めていた。日本が誇るスーパースポーツのNSXがイタリアの名門とタッグを組み、新しいプロジェクトがスタートする。

文:ベストカー編集部 鈴村朋己/写真:ベストカー編集部

【画像ギャラリー】リトラクダブルヘッドライトになるべく近づける!! NSXトリビュートbyイタルデザインの涙ぐましいデザイン論(6枚)画像ギャラリー

イタリアから届いた「日本車へのラブレター」

NSXトリビュートbyイタルデザインのフロントスタイル
NSXトリビュートbyイタルデザインのフロントスタイル

「これはイタリアから日本へ捧げるトリビュートです。NSXのプロジェクト、そしてJDMカルチャー全体に敬意を表して」。そう語るのは、東京オートサロン2026の会場の一角で、異彩のオーラを放っていた「NSX トリビュート by イタルデザイン」に携わったスタッフだ。

 イタルデザインは1968年の創業以来、日本車と深い関係を築いてきた老舗デザインハウスだ。直近では、日産と組んで「GT-R50 by イタルデザイン」を世に送り出し、世界中のGT-Rファンをざわつかせたのは記憶に新しい。

 そして、そんな彼らが新しいプロジェクトの題材に選んだのがホンダNSXだという事実に、まず胸の奥がじんと熱くなる。彼らはこのプロジェクトを、ホンダとNSXにまつわる3つの節目へのオマージュだと説明する。

 ひとつ目は、ホンダがF1で初優勝を飾った日。ふたつ目は、世界のスーパーカー観を変えた初代NSXの誕生。そして、NSXから受け継がれてきた、ホンダらしいチャレンジスピリット。

 熱心に説明をしてくれるスタッフの表情は明るく、どこか照れくさそうでもある。それは完全に、日本車好きの目をしたJDMラバーの顔だった。

初代と2代目のいいとこ取り

一番のこだわりが詰まっているフロントスタイル
一番のこだわりが詰まっているフロントスタイル

「僕たちの考える理想のNSXは、初代と2代目の“いいとこ取り”なんです」イタルデザインが目指したのは、初代NSXのピュアでクリーンなラインと、最新NSXのテクノロジー&プラットフォームを融合させた1台であること。

 骨格やメカニズムは現代的でありながらも、随所に初代NSXを思い出させるエッセンスが注ぎ込まれている。たとえばリアセクション。2000年代初頭のNSXを思わせる水平基調の造形を採り入れつつ、全体のプロポーションはグッとワイド&ロー。

 抑揚を効かせた面の張りと、イタリア車らしい官能的な曲線が同居する姿は、「日本生まれのスーパーカーを、イタリア流のエモさでリミックスしたらこうなった」という答えを、そのまま形にしたようだ。

ディテールでいちばん熱を込めて語ってくれたのが、フロントマスクだという。

「法律上、もうリトラクタブルヘッドライトは作れません。でも、NSXには欠かせないアイコンでもあります」。

 そこで彼らがホンダと一緒に考えたのが、「カバー付きヘッドライト」という解決策だ。消灯時、ヘッドライトはボディ同色のカバーで隠され、あたかもリトラのようにフラットな表情を作る。

 点灯すると、そのカバーがせり上がり、ボンネット内部に滑り込む――そんなギミックを採用する計画だという。

現代のルールの中で、できる限りNSXらしさを表現する。その一言に、ただのネオレトロではない、当時のNSXの記憶を今に繋ぎたいという執念のようなものがにじむ。

イチから手がける新しいNSXのカタチ

オールカーボンファイバー製でパワートレインはハイブリッド
オールカーボンファイバー製でパワートレインはハイブリッド

 NSX トリビュート by イタルデザインのベースとなるのは、NC1型NSXの技術とプラットフォームだ。
そこにフルカーボンファイバー製のボディをまとわせ、新たなホモロゲーションのもとで仕立て直す。

 つまりこれは「ノーマルNSXに着せる服」ではない。一台一台をゼロから組み上げる“コーチビルドカー”として、まったく新しいNSXを世に送り出そうとしているのだ。

生産予定台数は、わずか10〜15台。そしてそのすべてが、日本仕様の右ハンドルになると明言された。

「基本的に日本のお客様のためのプロジェクトです。もし海外の方が欲しければ、日本に来て購入してもらう必要がありますね」。

 世界中のNSXファンに向けてではなく、“日本のNSXファン”にフォーカスした超限定車。海外のコレクターでさえ、このクルマの鍵を受け取るには日本に来なければならない。そんなルールさえ、JDMの物語としてたまらない。

 インテリアやエクステリアの仕立て、カラーリングや使用する素材は、オーナーごとにパーソナルオーダーで決めていくスタイルになるという。
会場の一角には、さまざまなイメージ映像が映し出され、まだこの世に存在しない“未来のNSX”の姿が、断片的に提示されていた。

約100万ユーロ、“最後の一本の糸”を手繰り寄せる覚悟

ボディカラーはパーソナルオーダーが可能
ボディカラーはパーソナルオーダーが可能

 気になる価格について尋ねてみると、スタッフは少し笑いながら教えてくれた。「だいたい100万ユーロ前後になると思います」

 日本円にすると、約1億8372万円ほど。仕様や素材をどうするかによって変動するという。つまり、それは「普通の人」が簡単に手を出せる世界ではない、ということだ。だが世界には、NSXという名前に人生を重ねてきた人たちがいる。

 初代がデビューした1990年に心を撃ち抜かれ、2代目の登場と生産終了を見届け、それでも「いつかはNSXを」と夢見続けている人が、確かに存在する。

 この「ホンダ NSX トリビュート by イタルデザイン」は、そんな人たちに向けて差し出された、最後の一本の糸なのかもしれない。その糸を本気で手繰り寄せようとする10〜15人だけが、ステアリングを握る資格を手にする。

 イタリアの名門デザインハウスと、日本が世界に誇るスーパーカーの名前。ふたつの名門が、2020年代の終わりにもう一度手を取り合い、「NSXってやっぱり特別だよな」と僕らに思い出させてくれる。

 世界で10〜15人しか味わえないであろう「新しいNSX」の雄叫び。ガレージのシャッターがゆっくりと開き、朝焼けの中へと滑り出していく姿。あるいは、深夜の首都高で、タービン音を小さく響かせながら闇に溶けていくテールランプ。

 圧倒的なオーラを放ちながら、日本の路上を駆け抜けるその姿を、自分の目でいつか見てみたい。
そんな未来図を想像しながら、このプロジェクトの成功を心から願わずにはいられない。

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