スバル・レガシィが2017年9月4日、大幅改良を実施しました。レガシィの現行型(6代目)は2014年10月に登場し、以来毎年9月に地道に変更を繰り返しており、今回3回目の改良でさらなる進化を達成。
ここでは新型レガシィの変更点について紹介するとともに、レガシィの今後について考えてみます。
文:ベストカーWeb編集部 写真:SUBARU
■かつて日本を代表する一台だったが……
「レガシィ」と聞くと「ツーリングワゴン」と二の句を継ぎたくなるほど、ワゴンのイメージが強い方は多いのではないだろうか。
1989年に初代が登場したスバル・レガシィは、スバル1000の後継車としてデビューし、名エンジンとして名高いEJ20型を搭載して大ヒットモデルとなった。
特に評価が高かったのは前述のとおりツーリングワゴンで、90年代前半から後半にかけてワゴンブームを巻き起こし、その中心的存在として君臨し続けた。
そのいっぽうでスバルは世界商品戦略上の理由でレガシィからツーリングワゴンを独立させ、「レヴォーグ」としてデビューさせる。2014年に6代目となるレガシィのBN/BS型(現行型)へ切り替わるタイミングでワゴングレードを廃止。
かくしてレガシィはセダンの「B4」とクロスオーバーSUVの「アウトバック」のみ販売となった。
今回、大幅改良を受けたのはこのB4とアウトバックである。
■ポイントは安全、走行、そしてデザイン
具体的な変更内容を見ていこう。
①運転支援システム「アイサイト」の進化等、安全性能を向上
②サスペンション、電動パワステ、ブレーキの改良により操縦安定性や乗り心地、燃費や静粛性を向上
③内外装の変更
上記3点で、メニューとしては年次改良というよりマイチェンに近いかなり大きめな変更となる。以下、各ポイントを整理してお伝えしよう。
【①安全性能に関して】
今回は、(先日レヴォーグに搭載された)「アイサイト・ツーリングアシスト」の搭載ではなく、既存のアイサイトの機能強化となった。
強化の中身は、アイサイトに「後退時自動ブレーキシステム」、「全車速追従機能付きクルーズコントロールの車速域拡大(0〜120km/h対応)」を追加。
アイサイトセイフティプラス(こちらはオプション装着)に「フロント&サイドビューモニター」、「アダプティブドライビングビーム」を追加装着している。
さらにステアリング連動ヘッドランプ、リアビューカメラにステアリング連動ガイド線機能を追加しており、安全性能は大幅に充実した。
【②走行性能に関して】
こちらも多岐にわたるので、下記に列記する。
- ・フロント&リヤサスペンション改良
- ・電動パワーステアリング改良
- ・ブレーキブースター特性変更
- ・エンジンの部品軽量化、フリクション低減
- ・エンジン制御の最適化
- ・リニアトロニックチェーンのショートピッチ化
- ・リニアトロニックの再キックダウン制御採用
- ・リニアトロニックのマニュアルモード時7段変速を採用
【③内外装の変更】
LEDヘッドライト、グリル、前後バンパー、アルミホイール、センターパネル、本革巻ステアリングホイール、オートドアロック&アンロック、USB電源(リア×2)と、デザインだけでなく使い勝手も向上しているのがポイント。
☆ ☆ ☆
さてこの新型レガシィ(B4&アウトバック)、大幅変更したことで狙うは国内販売の復活だ。現行型デビューから4年目に入り、月販台数は3桁そこそこを連発している(2017年7月の月販台数はB4が125台、アウトバックが380台)。
このままではよくない! レガシィは日本の宝。ぜひとも起死回生の大幅変更となってほしい。
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