安定した電力を供給するための改造
災害時にスムーズに救助活動できるように内外装に改造が施されている。
まず外観上の変更は、簡単に電気を取り出せるように、フェンダー部分に対向性に優れた電気ソケットが2つ取り付けられ、利便性を高めているのがポイント。
内装では、ラゲッジには3つのコンセントが装備され、32インチモニター、通信機器、引き出し式のデスクが特別装備されている。
そして積載性を高めるためにリアシートは取り外されて、前席部分とラゲッジ部分ではケージで仕切られている。
リーフの大容量リチウムイオンバッテリーの給電能力はすでに実証されていて、復旧作業に必要な照明、作業機器用電源だけでなく、通信用や冷暖房用としても活用できる。
ちなみに、62kWhのバッテリーを搭載したリーフe+は停電時において、一般家庭の約4日分に相当する電力を供給することができる。
日本の電圧は100Vに対し、欧州は220~230Vとなっている。例えば230Vでの使用とすると、電動削岩機(24時間使用で36kWh)、ベンチレーションファン(24時間使用で21.6kWh)、100W LED照明(24時間使用で2.4kWh)を同時に使うことができるほど。
早期の実用化に期待
事前災害は多くの停電をもたらし、災害が発生した場合に電力が復旧するまでに、約24~48時間がかかると言われている。
ここ数年日本も自然災害による停電が多発していて、2019年の台風15号による被災により千葉県で停電が発生し、2週間以上も停電が続いたのは記憶に新しい。
日産は2018年から『ブルー・スイッチ活動』を開始し、災害に対し国内の60を超える都道府県、市町村区など地方自治体と、電気自動車を活用した『災害連携協定』を締結し、災害の復旧支援するために電気自動車を活用するプログラムを積極的に展開している。
日本を含め、気候の変動などにより、自然災害が頻発している。
現代はパソコン、スマートフォンをはじめ個人で通信ができる時代だから、電気があったから助かったという事例は多い。逆に電気がないと何もできない状態に陥ってしまう。
日産が欧州で発表したRE-LEAFはまだコンセプトカーだが、一刻も早く実用化して、日本を含め世界各地への導入を願うばかりだ。
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