日産 新型マグナイト世界初公開&来年発売決定!!

 日産自動車の事業構造改革「Nissan NEXT」で投入された新型車のひとつである小型SUV「マグナイト」が、ついにインドで世界初公開!

 同車は日産の次世代世界戦略車のひとつで、自動車の成長市場のひとつであるインドをメインにターゲットとしている。

 もちろん、生産は現地で行われるとみられるが、設計開発は日本で行ったことが強調される日本生まれのオールニューモデルでもあるのだ。

 マグナイトのデザインや性能などの特徴に加え、いわゆる日産顔「Vモーショングリル」が非採用の理由まで解説したい。

文/大音安弘、写真/日産

【画像ギャラリー】10月21日に世界初公開された日産マグナイトをみる


小型SUVの新型「マグナイト」は来年インドで発売

2020年10月21日にインドにて新型SUV「マグナイト」を世界初公開した。日産初の小型SUVで2021年初頭にインドで発売され、他の地域への投入予定のモデルである

 日産自動車は、2020年10月21日、インドにて新型SUV「マグナイト」を世界初公開した。コロナウイルスの影響もあり、現地でもオンライン形式での発表会の実施となった。

 マグナイトは、日産初となる全長4m以下の小型SUVで、2021年初頭にインドで発売。その後、他の地域への投入が予定されるオールニューモデルだ。

 経営立て直しを図るべく、2020年5月に発表した事業構造改革「Nissan NEXT」の中で、今後18か月で12台の新型車を発売することを予告したが、そのうちの1台にあたる。

2020年7月にコンセプトモデル「マグナイトコンセプト」がお披露目されたのが記憶に新しい

 すでに2020年7月にインドでコンセプトモデル「マグナイト コンセプト」がお披露目され、その存在をアピール。市販仕様がどのような仕様となるのか注目されていた。

 今回の発表は、スタイリングと基本となる情報のみ。残念ながら、価格やグレード構成、装備については、今後のお楽しみとなった。まずは現時点での情報をまとめてみよう。

日本で開発されたBセグメントSUV

 マグナイトはインドと日本の魅力を融合させた新SUVとし、設計及び開発の拠点が日本であることを強調。

新SUV マグナイトの設計及び開発は日本で行われた。新EV「アリア」、「GT-R」などの開発試験が行われる栃木研究所を活用し、開発が行われたという

 新EV「アリア」やスポーツモデル「GT-R」などの開発試験にも使われる栃木研究所を活用し、開発が行われたという。

 クラス分けでは、マーチなどと同じBセグメントに分類される小型SUVだが、タフさを強調した力強いデザインを持つ。

 先行披露されたコンセプトモデルと比べ、アクセントパーツのデザインをシンプル化。よりシャープなスタイリングにまとめられているが、かなり再現性は高いといえる。

 フロントマスクには、L字型LEDデイライトと特徴的なスリットを備えた大型ヘキサゴングリルを備え、ワイド感を演出。切れ長デザインのLEDヘッドライトは、ボディサイドに回り込むように配置され、若々しさやスポーティさを高めている。

 リアテールは、立体的なデザインのテールゲートとプロテクションモールを組み合わせたバンパーが力強く見せるが、細長い小型テールランプを配置することで、軽快な走りも予感させる。

ボディフォルムは、キックスとの共通性が見られるが、前後のスキッドプレートなどのプロテクションモールの存在がSUV風味を強めている

 ボディフォルムは、同じく世界戦略車「キックス」とも似ており、クーペライクなルーフライン、後部へと絞り込まれるサイドウィンドウなど共通性を感じさせるが、前後のスキッドプレートなどのプロテクションモールの存在がSUV風味を強める。

 駆動方式は、FFのみと見られるが、荒れた路面でも安心して走行できるように、キックスよりも35mmも高い、最低地上高205mmを確保している。

 ボディカラーは、2トーンカラーの3色を含む全8色。2トーンは、ブラックルーフを持つレッドとホワイト。そして、ホワイトルーフをもつブルーと、2タイプがあり、選ぶ楽しさを提供する。

メーターパネルには7インチ液晶ディスプレイを内蔵し、多彩な表示を可能にしている。5人乗りで、標準時で336Lのラゲッジスペースを確保している

 インテリアは、新しさと実用性を両立させたデザインを採用。メーターパネルには、7インチ液晶ディスプレイを内蔵することで、多彩な表示を可能に。

 ダッシュボード中央には、8インチのタッチスクリーン式インフォテイメントシステムを搭載。Apple CarPlayとAndroid Autoにも対応する利便性の高いものだ。

 ヘキサゴンデザインのエアコンルーバーは、フロントマスクデザインを取り入れたものだろう。

 フロントシートはサイドサポート性を高めたセミバケットデザインとなっており、新た路面でも安定した姿勢が保てるように配慮されている。キャビンは、5人乗りで、標準時で336Lのラゲッジスペースを確保。後席は60:40の分割可倒式だ。

爽快な走りを予感させる1Lターボエンジン

パワートレインは、1.0LターボエンジンにCVTを組み合わせたもので、HRA0型であることが示された。海外向け小型セダン「アルメーラ」にも搭載されている

 パワートレインは、1.0LターボエンジンにCVTを組み合わせる。詳細スペックは明かされていないが、HRA0型であることが示されている。

 これは海外向け小型セダン「アルメーラ」にも搭載されるものだ。同エンジンは、最高出力100ps、最大トルク152Nmを発揮。SUVなので、チューニングを加え、性能向上を図るかもしれない。

 先進機能は、アラウンドビューモニターを採用。それ以外に目新しいものはないが、上級装備パッケージとして「テックパック」が用意されるようで、「ワイヤレスチャージング」「空気清浄機」「プレミアムJBLスピーカー」「アンビエントライト」などが装備として紹介された。

“日産顔”Vモーショングリル非採用に隠された事情

6月に発売されたキックスを含め、最近の日産車はVモーショングリルを採用している。しかしながら、今回発表されたマグナイトはVモーショングリルを採用していない

 最大の注目点は、最新の日産車でありながら、Vモーショングリルを採用しない点だろう。

 これは、マグナイトの置かれる環境が変化したことが原因。そもそもマグナイトは、日産ブランドではなく、ダットサンブランド向けに開発されていたモデルなのだ。

 それは、ダットサンブランドの象徴である特徴的な大型ヘキサゴングリルが証明している。新興国向けのエントリーブランド「ダットサン」の展開は、元CEOのカルロス・ゴーン氏の肝入りであったが、思惑通りには進まず、日産の重荷となっていた。

 そのため、「Nissan NEXT」では、すでにダットサンビジネスの縮小が明言されており、今後、時期を見て日産ブランドに統合されるとみられる。

ダットサンブランドの象徴である特徴的な大型ヘキサゴングリルが採用されている。マグナイトがダットサンブランドのフラッグシップ車として感度の高い若い世代を狙ったといえる

 マグナイトの日産ブランド車へのシフトが、どのタイミングで計られたのかは不明だが、ダットサンブランドのフラッグシップとして、感度の高い若い世代を狙っていたと見られるだけに、価格と性能をバランスさせた意欲作となっているだろう。

 ただ、マグナイトの日産モデル化は、ネガティブではなく、むしろ追い風だ。もっとも新興国向けモデルだけに、投入市場は吟味されると見られ、小型SUV市場が過熱する日本への導入は極めて低い。

 いっぽうでデザインなど小型SUVの方向性は、新生日産の今後を期待させる部分もある。日産の今を知る意味では、日本のファンにとっても期待の一台といえそうだ。

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