2013年11月にデビューしたホンダの高級ミニバン、現行オデッセイ。本企画筆者である遠藤徹氏の調査によると、オデッセイのビッグマイナーチェンジが2020年11月5日に発表され、翌6日に発売されることが決まったようだ。
2度目のマイナーチェンジとなる今回の目玉はオラオラ度が増したフロントマスク。このマイナーチェンジによって、高級ミニバン界で独壇場となっているアルファードに追いつけるのか?
流通ジャーナリストの遠藤徹氏が、オデッセイのビッグマイナーチェンジのポイントを解説するとともに、オデッセイ、アルファードを販売する営業マンに本音を聞いた!
文/遠藤徹
写真/ホンダ トヨタ
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オラオラ度はアルファードに近づいた?
オデッセイのビッグマイナーチェンジモデルは、2020年11月5日に発表、6日発売のスケジュールで決定した。
ホンダはホンダカーズ各社に通達、商品概要と今後の戦略展開を提示した。すでに2020年10月上旬には簡易パンフレットを配布、ティザーキャンペーンと先行予約の受付けをスタートさせている。
2020年10月から2021年3月までの下期で約1万5000台規模の受注を確保すべく販売店に要請している。
現行モデルの発売が2013年10月31日だから、実に7年ぶりのマイナーチェンジとなる。
本来であれば全面改良のフルモデルチェンジによる世代交代の時期にあたるが、同市場はトヨタのアルファード/ヴェルファイアの一極に集中し、全体的には頭打ち傾向にあることから、ホンダとしてはとりあえずビッグマイナーチェンジで様子を見る作戦と思われる。
ただ、ホンダとしては、今回のオデッセイのビッグマイナーチェンジにはかなり力を入れているスタンスも伺える。
今回の改良内容はフロントマスクを中心とした外観デザインの大幅変更が目玉。インテリアはメーター、インパネ、シート表皮の質感がアップしたのがポイント。
装備面ではパワーテールゲート、シーケンシャルターンランプ、国内ホンダ車初のジェスチャー開閉コントロール式パワースライドドア、予約ドアロック機能の追加などで商品性の大幅な向上を図っている。
フロントマスクは従来のバンパーまで切れ込んだ逆台形グリルを廃止し、横長6角形グリルに、バンパーと独立させた顔立ちに改めている。ヘッドランプは横長のLEDデザインを採用している。グリルを前方に立たせた意匠にすることで、全長を15mm程度延長している。
インテリアはメーターパネル、ナビの変更に加えて、新たに収納を設定し、質感を向上させた。ナビはディーラーオプションのみで従来の7インチから見やすい10インチモニターを採用。
メーターパネルは3.5インチから7インチ液晶に拡大。快適装備としては助手席にリッド付き大型収納ボックス、運転席側に収納式カップホルダー、フロント&スライドドアガラスに遮音ガラスを採用し、静粛性を向上している。シートは撥水、撥油シートを採用。テールゲートのガラス板厚も厚くし強化した。
搭載されている2.4LガソリンNAエンジンは従来の直噴からポートインジェクションに変更することで、静粛性と乗り心地を向上。
2Lハイブリッドの変更は基本的にはなし。装備とグレードの関係はハンズフリーアクセスパワーテールゲートをEXに標準設定、ほかのシーケンシャルシグナルランプ、予約ロックは全グレードに標準設定。
ベーシックグレードであるG・エアロとハイブリッドグレードは売れ行き不振のため廃止し、タイプ数は従来の60から14タイプにボディカラーは6色から5色に削減。
新型のグレードは2.4LガソリンNAと2LハイブリッドともアブソルートEXとアブソルートに絞られる。
両タイプの主な装備差はEXだと17インチアルミホイールから18インチアルミホイールとなり、ハンズフリーパワーテールゲート、2列目LEDアンビエントランプなど。
パワーユニットと乗車定員、駆動方式の組み合わせは2LハイブリッドがFFの7人乗り、8人乗り、2.4Lガソリンは7人乗りのFF、8人乗りのFF、4WDのラインナップとなる。
安全パッケージのホンダセンシングは後方誤発進抑制機能を追加する。ボディカラーは新色のオプシダンブルーパールはじめ、プラチナホワイトパール、スーパープラチナメタリック、プレミアム、スパークルブラックパール、プレミアムヴィーナスブラックパールの5色。
インテリアカラーはブラックのコンビシートとブラックの本革シート(メーカーオプション)。
価格は、装備の充実、質感向上などによるコストアップで車両本体価格は2.4LガソリンNAのアブソルートEXが15万4000円、同アブソルートが19万5000円、2LハイブリッドのアブソルートEXで26万5000円、同アブソルートが27万7000円の値上げとなる。
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