マイナーチェンジでアルファードに追いつけるか?
2020年度上半期(4~9月)におけるオデッセイの登録実績は4075台で前年同期に比べて46.4%もの大幅なマイナスとなっている。月販平均約680台である。
2020年下期で営業マン1人1台を売るとすると、ホンダの全営業マンは約1万5000人だから、トータル目標は1万5000台で月販平均2500台となる。
上期実績の3.7倍もの強気の計画となるが、これまでの実績を踏まえれば、実現可能性は高い。
一方、アルファードの2020年1~8月の販売台数は月販平均6519台、ヴェルファイアは月販平均1652台。2002年8月の販売台数を両方合わせると8329台に達する。
新車販売ランキングでは、アルファードは6月4位、7月5位、8月5位。プリウスだけでなく、セレナ、シエンタ、ノートより売れている。
マイナーチェンジ後の予想月販平均は2500台のオデッセイに対し、アルファードは月販平均6519台。アルファードはオデッセイの約2.6倍にもなる。
ホンダカーズの営業担当者に、オデッセイはアルファードを超えると思っているのか、本音を聞いてみた。
「オデッセイのユーザーは歴代オデッセイやステップワゴンと代替えのお客様がほとんどを占めています。アルファードとはあまりバッティングしないと思います。販売台数でも追いつけないでしょう。
現行モデルとなって、以前のように”背の低い走りのミニバン”というイメージはなくなりましたが、ミニバンとは思えない安定感と走行性能、ダイレクトなハンドリングなど、やはりドライバーズカーとして評価していただき購入されている方が多いですね。特にアブソルートがお勧めです」。
そのほかの首都圏ホンダカーズの営業担当者にも聞いたが、アルファードは優雅で快適な走りとおもてなしの居住空間が一番のウリ。それに対しオデッセイはダイレクトなハンドリングと取り回し性、ドライバーズカーとしての運転の楽しさと同乗者の快適さを両立しているなど、その違いを明確に答えている。
こうしてみると、オデッセイとアルファードは一部かぶるかもしれないが、一般ユーザーは、オデッセイのライバルをアルファードとはあまり思っていないのではないだろうか。
メーカーのホンダとしても、当面、歴代オデッセイとステップワゴンからの代替えを中心に売り込みを強化するよう要請している。
一方、アルファードを販売する営業担当者はどうなのだろうか? 首都圏のトヨタ店営業担当者はこう証言する。
「ヴェルファイアと悩む方もたまにいらっしゃいますが、アルファードは指名買いの方がほとんどです。
先代モデルの時にはエルグランドと比較される方もいらっしゃいましたが……。オデッセイは車格も違いますし、車高も低いですし、アルファードのライバル車として検討対象にはならないのではないでしょうか」。
たしかに全高を見ると、オデッセイのアブソルートが1685mm、標準車が1695mmと、アルファードの1950mmと比べると250mmも低い。とはいえ、オデッセイは低床のため、天井の低さはあまり感じないし、乗降性もいい。実際、オデッセイを高く評価する人も多い。
現在、ホンダカーズ店では店頭に簡易パンフレットを置き、来店客に配布し、またチラシでは先行予約をアピールするなどティザーキャンペーンをスタートさせている。
首都圏にあるメーカー資本の大型店舗のホンダカーズで、ハイブリッドEXプラチナホワイトパール(車両本体価格462万4000円)にナビ、ETC、ドライブレコーダー、コーティング、フロアマット、ドアバイザーなど約70万円のオプション&付属品を付けて引いてもらうと、法定、法定外費用を含めて560万円強と出た。
初回の値引き額は20万円程度となっている。ホンダカーズ店各社は残価設定クレジットでの購入希望者に1.9%の特別低金利を設定し、受注の台数上乗せを目指している。10月中旬現在の納期は12月下旬となっている。
※値引き額は遠藤徹氏が独自に調査したもので地域や時期によって異なりますのでご参考程度にお考え下さい。
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