2020年10月8日、いよいよ発売開始となったマツダの新型SUV MX-30(エムエックス サーティー)。
国内ではまず直噴の2Lガソリンエンジンに「M HYBRID(エム ハイブリッド)」と呼ばれるマツダオリジナルのマイルドハイブリッドを組み合わせた「e-SKYACTIV G(イースカイアクティブジー)」モデルが投入され、EVモデルは今年度中にリース販売が開始される予定だという。
気になる価格は2WDが242万円、4WDが265万6500円(ベース車・6AT)。
今回は9月に行われた事前撮影会の様子から、新鋭MX-30の魅力を余すトコロなくお伝えしてみたい。
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※本稿は2020年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/MAZDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年11月10日号
■むしろCX-30より小さく見える!?
昨年の東京モーターショーに出展され話題をさらったマツダのMX-30が、10月8日に発表された。
ショーモデルで話題となった観音開きの乗降用ドア(マツダ内呼称「フリースタイルドア」)も、もちろんそのまま市販モデルに採用されている。
もとより全体モデルラインナップ数に対するSUV比率の高いマツダが、さらにSUVを投入することに疑問を感じる向きもあるだろう。
事実、MX-30の全長4395×全幅1795×全高1550mmのボディサイズは、全高をのぞきCX-30とまったくの同寸だ(CX-30の全高は1540mm)。そうした疑問を持つのも理解できる。
しかし目の前で実際にMX-30を見ると、全高が10mm高いにもかかわらず、むしろCX-30よりも小さく見える。
これまでのマツダ車の特徴である大型5角形グリルを持たないフロントフェイスや、大きく寝かされたDピラーが全体に軽快感を与えているためだろう。
■マツダがMX-30に課す「役割」
マツダはこのモデルに「ブランドの幅を広げる」役割を期待している。
なるほど、確かにこれまでのCX系モデルに感じられた「マツダ、かくあるべし」というような力みが、あまり感じられない。感じるのはそれよりも、親しみやすさ、心地よさだ。
その印象は車内に入っても変わらない。いや、むしろこのクルマの真骨頂はインテリアなのかもしれない。
MX-30の内装における最大の特長といえば、必要な操作部が集約され、周辺のパーツから切り離されたように設置されているフローティングコンソールだが、そのコンソール下に配されたコルクが、このクルマのキャラクターを決定づける重要な要素となっている。
このコルクはコルク栓を生産した端材を使用しているのだが、独特のクッション性そして見た目から伝わる温もりは、国内で販売される他のどのSUVからも感じられないものだ。
メーカーオプションの内装パッケージ、ホワイトとグレーのコンビカラーシートになる「モダンコンフィデンスパッケージ」を選択すれば、まるで清潔感あふれるリビングにいるかのような心地よさが得られる。
正直、この内装だけでMX-30の存在価値は充分あるといえるだろう。
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