■予約分はすでに完売 今後の展開は?
ハマーEVは2024年春までに4つのバリエーションが揃う予定で、最初に登場するのがトップモデルとなる「エディション1」である。
「エディション1」は合計すると1000ps! となる3モーター4WDで、0-100km/h加速はスーパーカー級の約3秒と発表されており、ピックアップトラックながら恐ろしいほどの速さを持つ。
航続距離は563kmと発表されているので、ハマーEVは車格などから車重が3トンを超えても不思議がないことなどを考えると、バッテリー容量は最大となる200kWhだろう。
充電は800Vや350kWの急速充電にも対応し、短時間ですむように配慮されている。
メカニズム面では運転支援システム「スーパークルーズ」、取り回し性能を向上させるクラブウォークと呼ばれる4WSモード、悪路走破性を向上させる車高調整機能付きのエアサスやオフロードタイヤが装備され、ハマーの名にふさわしい性能を備える。
ハマーEVエディションの価格は11万2595ドル(約1163万6000円)と発表されていたのだが、予約段階ですでに完売となってしまった。
今後ハマーEVは2022年秋に3モーターで800ps、航続距離483kmの「3X」(9万9995ドル≒1051万1000円)、2023年春に2モーターで625ps、航続距離483kmの「2X」(8万9995ドル≒946万円)、2モーターで625ps、航続距離402kmの「2」(7万9995ドル≒840万9000円)という順でバリエーションを拡充していく。
ハマーが復活したこと自体はめでたく、特に欧米ではEVシフトが推進されている点や、米バイデン新大統領の誕生もEVには追い風となるだろう。
しかし、電費が最良で3.5km/kWh程度と思われる大きく重いピックアップトラックのEVが普及するというのは、電気の作り方や急速充電も含めた電力供給のキャパシティなど、「本当にエコなのか」と考えさせられるのではないだろうか。
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